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憲法9条を保持する日本国民にノーベル平和賞を‐。戦争放棄をうたった条文を戦後70年近く守り続けている意義を世界的に広めようとするインターネット上の署名活動が注目を集めている。神戸の学識者らが推薦人に名を連ね、昨秋に開設したサイトには、すでに1万3千人を超える支持が集まっている。(小川 晶)



9条をノーベル平和賞に

神戸新聞が報じたものですが、「すでに1万3千人を超える支持」が果たして多いのか少ないのか?神奈川県の主婦の発案というこの運動。よく考えたな、と少し感心しました。「9条を保持する日本国民」に対して、もしノーベル平和賞が授与されたら、「9条」を改正しようという運動に歯止めがかけられる?


「二度と戦争をしてはいけないという多くの人の声を届けたい」と話す発案者の意図は十分理解できます。しかも日本は70年間、この憲法の条文のもとに戦争を行なっていないのですから、説得力もありますね。


一方で、「二度と戦争をしてはいけない」ためには、この条文を堅持して武力を放棄するという文字通りの体勢と、日本に対して驚異を与える他国の誘引をなくす環境づくりという全方位外交の方法論があると思いますが、前者に賛同するのは、いみじくもしたたかな中国くらいしかありません。


その中国でさえ、日本国民に対して「平和賞」の冠がついた本賞を授与させる度量はないものと思われます。ノルウェー・ノーベル委員会から授賞は、「個人や団体に限られる」「推薦には、国会議員や神学の教授、平和賞受賞者などの資格が必要」と指摘されたとのことですが、その前に、国家を二分するこの「9条」問題。今の国情下でノーベル平和賞にノミネート依頼するにはハードルが高すぎます。


本来なら共産党や社民党の国会議員がやらねばならい運動であるはずですが、世界平和の達成に向けて、自ら行動を起こされたこの主婦の情熱と覚悟には敬意を表したいと思います。また、世論を喚起させる手法としてこんなやりかたもあるんだと勉強させられました。


最後に、「すでに1万3千人を超える支持」という表現。日本の成人人口は1500万人位だそうですから、今のところ、1/1万人という「支持」になりますが・・・








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