昨日読み終えた伊坂幸太郎さんの小説「バイバイ、ブラックバード」。五股をかけた30男が自らつくった窮地。その肩代わりに男はとある場所に送致されることに。男には監視役の巨漢ハーフ女がつき、最後に5人の恋人たちに別れを告げる許可をもらって展開するストーリー。
この小説の中に恋人の一人が得意とする「フェルミ推定」の話がでてきます。小説の話は割愛するとして、「フェルミ推定」とは・・・
正確な答えが出しにくい問題を確定している複数の情報を元に短 時間で推定する という日本の造語です。 名前の由来は、物理学者のエンリコ・フェルミ。グーグルやマイクロソフトの入社試験に使われた事で一般的に広まり、今では多くの企業の入社試験に使われています。
<大学生に必要な能力、フェルミ推定とは - 大学生はこれを見ろ
>
http://blog84blog84.blog84.fc2.com/blog-entry-96.html
この「フェルミ推定」で最も代表的な問題が、フェルミ自身がシカゴ大学 の学生に対して出題したとされている「アメリカ のシカゴ には何人のピアノ の調律 師がいるか?」を推定するもの。この問題に対して、次のような概算が解説されています。
まず以下のデータを仮定する。
1.シカゴの人口は300万人とする
2.シカゴでは、1世帯あたりの人数が平均3人程度とする
3.10世帯に1台の割合でピアノを保有している世帯があるとする
4.ピアノ1台の調律は平均して1年に1回行うとする
5.調律師が1日に調律するピアノの台数は3つとする
6.週休二日とし、調律師は年間に約250日働くとする
そして、これらの仮定を元に次のように推論する。
1.シカゴの世帯数は、(300万/3)=100万世帯程度
2.シカゴでのピアノの総数は、(100万/10)=10万台程度
3.ピアノの調律は、年間に10万件程度行われる
4.それに対し、(1人の)ピアノの調律師は1年間に250×3=750台程度を調律する
よって調律師の人数は10万/750=130人程度と推定される
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%9F%E6%8E%A8%E5%AE%9A
この「概ねどのくらいになるか」という問題については、以前NHKの「ためしてガッテン」で買物をする際の簡単な暗算の仕方を紹介していましたね。興味のある方は下記のサイトをチェックしてみてください。
<「どんぶり勘定」のススメ:時間管理術研究所 仕事と生き方、幸せの研究所
>
http://jikan.livedoor.biz/archives/51324049.html
以前、決断力、鈍感力、聞く力、悩む力、別れる力、そして最近も雑談力などなど本タイトルに「力」がついた本がブームです。そんな中に「地頭力」がありましたね。地頭力とは、「答えのない問題を解いてゆく力」だと定義されているようですが、別の言い方をすれば「智恵」なんでしょうね。
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