先日の3日、スイスのローザンヌで開かれた五輪開催計画説明会。東京招致委員会がテクニカルブリーフィングでプレゼンテーションを行い、好感触であったことが報じられました。昨日のTBS「ひるおび!」 に出演したスポーツライターの玉木正之さんはそのプレゼンテーターの中で麻生副総理のプレゼンを評価しました。
麻生副総理が、政府は招致の全面的な支援、特に財政面の支援を約束すること。全国の中学校の教科書は五輪の理念に言及し、高校の教科書はアンチ・ドーピングの重要性を教えておりオリンピズムの普及に努めていることを語った点が、IOCの琴線に触れるものであると。
具体的には、これまで日本アンチ・ドーピング機構を通じ、スポーツにおける薬物使用撲滅に向けて、大きく貢献してきたこと。今後スタジアムの中に世界中の人々がオリンピックムーブメントについて学べるオリンピックミュージアムとオリンピック教育プラットフォームを併設し、国際スポーツにおける次世代のリーダー育成のための国際スポーツアカデミーの設立も行っていくことを述べた点。
<テクニカルブリーフィングにてプレゼンテーションを実施しました>
http://tokyo2020.jp/jp/news/index.php?mode=page&id=849
玉木さんはこのプレゼンの内容について、今回の招致活動に招聘した五輪コンサルタントの「ニック・バーレー氏」の関与が功を奏していると指摘しました。五輪招致では「五輪コンサルタント」の存在が知られ、ロビー活動などを主導、演説の身振り手振りも指導するんだとか。
ニック・バーレー(Nick Varley)氏は、元ガーディアン紙記者、ロンドン五輪・リオデジャネイロ五輪の開催や7人制ラグビー採用・世界陸上2017年ロンドン大会招致の立役者となった方だとか。自社の社名「seven46」はロンドン五輪開催決定の発表時刻にちなむそうです。
<五輪招致の裏側……東京の広報戦略に迫る|コラム|他競技>.
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/sports/other/all/2013/columndtl/201305080007-spnavi?page=2
今回の東京招致委員会の一連のプレゼン活動を見ていると、万全の体制をかけた意気込み、情熱を感じます。ここに日本のビジネスパーソンが学ぶべき要素がたくさん詰め込まれていると思えます。プレゼン対象への十分な情報収集、その中から得られた重要項目へのシンパサイズと連携させた具体策の提案、プレゼンテーターの人選、予想される質疑への入念な準備などなど。
自分の体内時計の音を聞くと、7年後に開催されるかもしれない東京五輪をこの目で見れるかどうか甚だ疑問ですが、五輪招致の成功は、経済だけではない新たな日本の推進力になるんだろうと期待しています。
オリンピズム(英: Olympism)とは「近代オリンピック の父であるピエール・ド・クーベルタン によって提唱された、普遍的な社会哲学である。広義に世界の発展、国際理解、平和に共存することであり、社会や倫理教育の場でスポーツの役割を強調するものである。彼自身がオリンピズムを普遍的な哲学と表すように、対象は優秀な選手のみならず、誰にでも当てはまる」。(ウィキペディア)
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