かわりゆく夢97 | 遊人 World

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この世界の物語はフィクション!! 気分で? 音楽・魚・植物等
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「ご褒美は残ってるけど、どうする?」

 

泣いてる二人を見ると、ついつい。俺も甘いよな。

 

「ゆうにぃ、来ない人の分は食べちゃっても いいんじゃない? 来ない人が悪いんだよ」

 

「私も たまごちゃんの意見に賛成かな? 来ない人が悪いと思うよ」

 

本当に いいのだろうか・・・

 

「へっぶしっ!! へっぶしっ!! また誰か、わたちの事を可愛いと言ってるな。いや、この感じは違う。あの二人が、わたちの悪口を言って気がする!! 今度会ったらシメテやるんだから!!」

 

もめごとの予感がするが・・・まぁ、いいか。

 

「たまごちゃん、午前中の約束って何?」

 

「えっと、自分自身の気を消せれば合格?」

 

「なにそれ? ゆう兄さんでも完全に消せてないのに、たまごちゃんには絶対無理じゃん」

 

「えっ!! ホントに? 私、ゆうにぃに騙されてるの?」

 

騙すとは失礼な奴だな。出来ないと思ってるけど・・・

 

「ゆう兄さん!! もう少し簡単なのにしてもらえませんか!!」

 

あまいが怒り口調で言った。なぜ怒り口調なのだろう?

 

「ゆうにぃ、おねがーい」

 

たまごは甘える口調で言った。なるほど、これがツンデレと言うものなのだろうか? 違うような気がするが、仕方ないな。

 

「じゃあ、たまごが敗因と言う分身の術を出来るようになれば ご褒美を上げるよ」

 

「えー ゆうにぃ無理だよー」「ゆう兄さん、無理だと思いますが?」

 

困った奴らだ。

 

「無理じゃないだろう。残像を残せるんだから、あとは魔力を足すだけだろ? あまいが教えてやれば出来るようになるよ。それに、たまごに教えながら あまいは分身の術の訓練をすると並列思考が鍛えられて分身が弱くなるのを防げるからね。これ以上は譲歩しないぞ!!」

 

糸口を上げるなんて、俺も甘い奴だな。

 

「どうしよう、あまいちゃん・・・」

 

「やるしかないね!! たまごちゃん!!」

 

そう言い始めると俺を無視して二人で訓練を始めた。二人にとって俺は、どういう存在なのだろうか・・・少し拗ねちゃうよ。

 

 

つづく