某女物語9 | 遊人 World

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(トラブル防止の為、二次使用禁止)

「もうしません。許してください!!」

 

木刀で叩かれているナツが叫んだ。

 

「継母様、ナツは悪くありません!! 指示したのは私です。罰するなら私を罰して下さい」

 

私は継母様にそう言うとナツを木刀からかばった。自分が痛いのは我慢できるけど、私の所為(せい)でナツが罰を受ける事は我慢できない。フユという名の女性は私を気にせず叩き続ける。

 

「そんな事は、どっちだって構いません。これは躾ですよ? 私のやり方に文句をつけるのですか?」

 

「そうそう、お母様の言う通りですわ!!」

 

継母様、どっちでもって・・・ハツ姉様は黙っててよ!!

 

「フチ様、私は大丈夫ですので・・・」

 

ナツは私の体を押しのけようとするけど私は拒んだ。

 

「継母様、だから私が悪いので私を!!」

 

「駄目です!!」

 

「そうですよね。お母様」

 

これの繰り返しで、その間フユという名の女性は私を叩き続ける。

 

「もう、いい加減にして!! 皇子の屋敷から帰るように言ったのはハツお姉様ですし 西市の件も相手が勝手に文句を言って来ただけで、私達は何も怒られるような事はしていません!!」

 

わけもわからない場所に来て怖かったから我慢をしてきたけれど、我慢できずに言ってしまった。

 

「何を言ってるの? 私に逆らうのですか? フユ、もっと叩きなさい!!」

 

「そうよ。私は帰れなんて言ってないわ!! ハルもフユを手伝いなさい!!」

 

ハツ姉様の指示でハルという女性も私達を叩き始めた。

 

「ハツお姉様!! 嘘を・・・」

 

私が抗議しようとした瞬間、ハツ姉様とハルという女性が目配(めくば)

せをしたのが、わかった。何故わかったのかは、わからない。

 

ただ、目配せをしたあと・・・木刀が私の顔を叩いた。

 

たしかに、私の顔を木刀が直撃したはずだった・・・が!!

 

私はハルという名の女性の木刀を取り上げ逆に叩き飛ばした。

 

「フチ!! なんて事を・・・フユ、なんとかしなさい!!」

 

継母様の指示で フユという名の女性が私に木刀を叩きつけてきた。

 

今度こそ木刀が直撃かと思ったのだけれど、私は持っていた木刀で防いだのだった。・・・なぜだろう? 体が勝手に動いたのだった。

 

私がフユという名の女性と相対していると・・・

 

「タカコ、何をやっているんだい? フユも私の娘に何をしてるんだ!!」

 

見知らぬ男性が入ってきた。っていうか、娘!?

 

「あなた、フチが言う事を聞かないので躾けてただけですよ」

 

継母様が言った。っていうか、誰この人? お父さん!?

 

 

つづく