かわりゆく夢19 | 遊人 World

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この世界の物語はフィクション!! 気分で? 音楽・魚・植物等
(トラブル防止の為、二次使用禁止)

「隊長、みんな玉砕覚悟です!!」

 

人気のある隊長みたいだ。

 

「お前達は生き残るんだ!」

 

「たいちょーーーーう」

 

長い三文(さんもん)芝居に飽きてきたので

 

「帰っていいですか?」

 

「まて まて、逃がさないぞ!!」

 

部下と一緒に立ち向かってきた。やっと向かってきたのか・・・

 

「おっと、そういえば・・・身分を証明する物があったな」

 

出ばなをくじかれた隊長が止まった瞬間、部下が次々と玉突き事故のように前にいる人にぶつかっていく。

 

「あるなら、最初から出そうよ」

 

隊長は怒り気味に言ったが、花ちゃんから貰った書付を渡すと隊長の顔色が青くなるのが手に取るようにわかった。

 

「失礼しました。まさか、小坂商業組合 代表の知り合いの方だったとは・・・お手間を取らせました」

 

花ちゃんって、そんなに偉い人だったんだ。ただのおば・・・おねぇさんだと思ってたよ。

 

「で? 捕まえないの? こっちの二人はやる気満々だけど?」

 

「本当に、申し訳ない」

 

隊長は腹の中が煮えくり返っているだろうけど、雇われ者のつらい所だよね。なにげに花ちゃんはすごい人みたいだしね。

 

「俺も本当は争いが嫌いなんだけど、普通に挨拶したのに質問されるし捕まえるとか言われるしね。戦うしかなくなるよね」

 

「申し訳ない」

 

最後にダメ押しをして優しく話しかければ、話の主導権は俺のものだ。

 

「まあ、お互いに誤解があったと思って忘れる事にするよ」

 

「おおー ありがとう」

 

隊長は安堵したようだ。

 

「俺達は1ヶ月以上、この森に入っていたので最近の事がわからないし教えてくれないかなぁ。あと、近くの村まで誰か護衛を付けてくれると誰かさんみたいに勘違いされないし助かるんだけど?」

 

「それなら、ちょうど調査が終わり今からタダの村まで帰るので一緒に話しながら行きましょう」

 

隊長たちとタダの村に一緒に行く事になった。

 

 

つづく