「じゃあ、お前達に言っておくことがある」
旅を続けると決めた二人に言った。
「なにーー?」「なんでしょうか?」
「これから先、俺の事をご主人様と呼ばないように!」
「なんで?」「なぜ、駄目なの?」
「三人の時は呼び名なんて、どうでも良かったけど・・・これからは人に出会う事も多くなるし、元々お前達の主ではないからね。勘違いされて誤解を解くのも面倒くさいし、逆恨みとかされたら・・・めんどくせーー」
「ん? どう言う事?」
たまごは意味が わからないみたいだ。
「とりあえず、ご主人様と呼ぶな!!」
「面倒くさいから呼び方を変えろと言う事ですか?」
あまいが言った。
「そう言う事、無用な もめ事は御免こうむりたいのだ。俺の信条はのんびり、無理せず生きる事だーーー!!」
「ご主人様、それを世間ではわがままと言うのでは・・・」
あまいが飽きれている。
「じゃあ、どう呼べばいいの? あそぶにんさんで?」
「たまご・・・呼ぶたびに、おかずの量が減ってもいいのなら いいぞ」
「それは、いやかな。あまいちゃんどうしよう?」
「うーーーん」
あまいは悩んでいる。
「普通に、ゆうじんさんと呼べばいいじゃん」
「えーーーー」「ないわーーーー」
なぜだ? 俺の名前は遊人なのだが・・・
「よし、わかった。今日から俺はお前達のお兄ちゃんだ。俺に拾われ、一緒に育ったと言う事でよろしく! 嘘は言ってないから、いいだろう」
「えーーーー」「ないわーーー」
「面倒くさい!! ユウ兄ちゃんでいくぞ! 嫌なら拠点に帰るぞ!!」
「どうする? あまいちゃん」
「仕方無いのでは? たまごちゃん・・・・・・」
「じゃあ、決まりだな。今後、ご主人様とは呼ばないように!!」
「わ・わかった」「わかりました。ごしゅ・・・ユウ兄さん」
と言う事で、ユウ兄ちゃんになったのだった。
つづく