「もう、出て来ないでと言ってるでしょーーー」
あまいがブチ切れている。
可哀想な大蛙は、舌を出した途端に舌ごと口の中から焼かれて炭の塊になっていく。どうやら大蛙の生息地みたいだ。
「まあまあ、落ち着いて あまいちゃん」
たまごが落ち着くように言ってるが・・・
「だってー 出て来ないでと言ってるのに!! ゲーーー」
可哀想な大蛙は出て来た瞬間、炭の塊になるのであった。それにしても、たまごは調整が下手くそなので魔法を使ってないが あまいはガンガン使っているのに疲れた様子が無い・・・どれだけ魔力量があるねん。俺の方があると思うけど、まだまだ成長中の二人だった。
「森ごと消さなくなったんだから、いいと思うぞ。たまご」
「だってー あまいちゃん怖いよー」
たまごは、あまいの行動に引いているようだった。俺も若干 引き気味だが・・・
「ゲーーーー またーーー あれ?」
大蛙が炭の塊にならず足だけ残っていた。
「ん? 魔力が尽きたのか?」
「魔力はあるんだけど、小さく調整しすぎたかなぁ ゲーーー あれ?」
またまた、足が残った。調整の上手い あまいにしては2回も失敗するのは、おかしい。
「たまご・・・」
「なに なに」
「いや・・・」
「なに、何なの?」
「しょうがない、たまご次に出て来た大蛙を炎の魔法で倒してみて」
「しょうがないってー ちゃんと魔法使えるもん」
たまごは少し怒り気味だったが、出て来た大蛙に魔法を撃つと
「あれ?」
ヘロヘロの炎が飛んで行くだけだった。間髪入れずに あまいが炎で焼くが、また足の一部が残った。
「たまごーーーー 下手くそーーーー」
「おかしいなー 何時も通りに撃ったのに・・・」
「次は、森が焼けてもいいので大きめで撃て」
「はーい」
たまごは やる気満々だったが、大蛙が打ち止めらしい。
「次 出て来るまでに、この辺りを抜けるぞ。魔法の件は落ち着いた場所で検証しよう」
「はーい」「早く行きましょう」
魔法の件は置いといて出発する事にした。
つづく