「はやくーいこうよー」
午前の訓練を終えて昼飯を食った たまごが言った。数日間、訓練した2匹に ねだられて狩りに行く事にしたのだ。可哀想は何処に飛んで行ったんだろう?
「まてまて、遅くなるかもしれないからお弁当持っていかないとね」
「それは、大事だ」
たまごは言いきった。狩りより食欲、たまご らしいけどね。最近50㎝ほどの体格で成長が止まっているのにもかかわらず俺の2倍以上を食べる2匹には困ったものだ。特に肉が不足気味で狩りに行くのもそんな理由があったのだ。
俺は剣と矢を腰に差し、弓を手に持って背中に弁当・薬・小物等を入れたリュックを背負う。2匹は背中に小剣を背負い一輪車を引っ張る。
「暑いし行くのやめねー? しばらくの間、野菜生活もいいんじゃね?」
「おにく無い料理はダメーーー、ねっあまいちゃん」
「そうだよねー、たまごちゃん」
「いやいや、暑いから・・・」
「お弁当も持ったし、しゅっぱーつ」
渋る俺の言葉を遮り強引に出発するたまごだった。
「イノシシより大きな動物は遠距離から弓で仕留めるから、こっちに向かって来たら剣で対応してね」
「はーい」「わかりました」
「イノシシより小さい動物は、お前たちが気配を殺して仕留めてね。失敗したら弓で援護するよ」
「うんうん」「失敗しないので」
「危ない動物が出てきたら即、逃げるからな」
「だいじょうぶだよー」「わかりました」
若干たまごの返事が心配なのだが あまいが補ってくれるだろう。いつも行動する範囲には罠があったり俺の気配がするので動物は近寄って来ないため、いつもより外の森に向かって狩りの注意点などを話しながら歩いて行く。
つづく