阿蘇を代表するグルメとして「あか牛丼」があります。
一般的に頭に浮かぶ和牛というと黒い色の黒毛和種ですが、あか牛は正式には褐毛(あかげ)和種と言います。
熊本県と高知県で褐色の牛は飼われており、どちらも、朝鮮半島がルーツらしいです。
ただ、その後の外国種との交配の違いにより、両県のあか牛は別系統のものとなっているようです。
性格は大変おとなしく、寒さや暑さにも耐えられることができるので放牧に向いています。
ただし、阿蘇の草原に放牧されているのは繁殖牛で、専ら子牛を産むための雌牛です。
子牛は生後6~8ヶ月までは草原で親牛のもとで育ち、その後は肥育専門の農家に買い取られます。
高級な牛肉というと筋肉に細かく「さし」が入ったものを想像しますが、あか牛は肉自身の中に適度な脂分が入っていますので、「うまさ」と「やわらかさ」が両立しており、しかも全体的に脂肪を抑えたヘルシーな肉だと言えます。
阿蘇にはあか牛丼を食べさせてくれるところはいっぱいありますが、やはり一番人気は温泉街で有名な内牧にある「いまきん食堂」さんです。
ご飯のうえに、特製のタレとともにミディアムレアからレアに近いお肉が並べられ、わさびと半熟たまごがのせられています。
食べ進めるとご飯のなかに味噌が入っており、お肉を含めてこれらを全部混ぜ合わせると絶品の味となります。
いまきん食堂さんの前は平日でも長蛇の列です。
土日ともなると1時間半待ちは当たり前です。
先日、お盆休みに東京から息子が遊びに来たので、せっかく阿蘇に来たなら、いまきん食堂さんのあか牛丼を食べさせようと一緒に行くと、案の定「1時間半」と言われ、結局は2時間待ちました。
ただし、番号が付いた整理券を渡されるので、その場にずっと居続ける必要はなく、指定された時間に再度行けば良いシステムになっています。
お店に戻って来たら、番号の掲示板があるので、自分の順番があとどれくらいかも確認できます。
もし、車での移動が可能でしたら、まずは受付して整理券をもらい、待ち時間の間に
・大観峰
・そらふね桟橋
・阿蘇神社
のいずれかを観光するのも可能かと思います。
お店で内牧観光マップを貰えるので、もちろん近くを散策するのもありです。
ただ、暑いなかや寒いなかでは1時間半も散策で時間を潰すのは辛いかもしれません。
いまきん食堂さんがある付近は道幅が広く、ちょっとしたスクエアになっているので、内牧の観光拠点として、パラソルテーブルセットなどを置いて憩いの場にすれば良いのにと個人的には思っています。