そのゴツゴツした文体と人生が 自分は好きなんだが、
その娘 幸田文 の文章も とても いいのである。
文 のほうは 随筆が多かったけれどね。
やっぱり父娘。
文章の中に織り込まれてる 感情 というか。 エネルギーというか。
似ている。
それでいて 言葉は すごく繊細。
露伴は 家事から始まり ありとあらゆることを 文 に教えたらしいけど
まさか 文が物書きになるとは 思ってなかったんじゃないかと思う。
この二人の関係 傍から見ると とても不思議な関係に思える。
父娘 であるのは間違いないんだけど 世間一般のそれとは ちょっと違うような。
それを 感じたのが これは 更新が滞ってる本棚(Twitter)の方でも紹介してる
『帰りたかった家』 という本。
結婚するも 離婚し家に戻った 文 と それを迎え 生活する露伴の 関係が
すごく 新鮮に写るんだよ。
で。
これ書いてる 青木玉 って方は
文の娘 なんだよね。
つまり 露伴の孫。
この人もまた 物を書く。
凄いと思うの。
露伴 から 文。 そして 玉。
三代 こうして 物書きが続いて。
そして その 文章が ずっと似ている というか。 底にあるものが同じ に見える。
なんで いきなり 露伴? て思われるかもだけど。
本屋で配ってる Take Free の雑誌。
表紙に 青木奈緒 という名前が 連載の二文字と並んで見えた。
・・・・・・・・・・・まさか と思った。
手に取って 見てみたら やはり そうだった。
露伴の曾孫。
文の孫。
玉の娘。
四代目か。
もうずいぶん前から 書いてるらしいんだけど
全く知らなかったんだよね。
早速 文章読んだけど ほんとに この一族の文章は面白い と思った。
ものの 感じ方 考え方 接し方。
代々 受け継がれているからこそ 生まれてくる言葉も 似通うんだ と思い至って
鳥肌が立ったよね。
今では 犬でも 血統書とか 血がどうの とか言うけれど。
昔は人も 家柄 血筋 なんてもので 人生が決まるような 時代があって。
常に疑問だった。
一体 血 の生物学的遺伝によって 何が伝わり残っていくのか。
そんなに大したものなのか?
そうは思えなかったけど。
でも この 幸田露伴から続く 四代の 文章を読んで。
血 で繋がったものに 伝わるのは 生物学的に 血 によって 伝わっているのではなくて。
一緒に 飯食って 風呂に入って 話をして。
ともに生活することで 共有した 価値観 ってもので 同じものが代々形成されていくんだね。
ほんとに大切にしなきゃいけないのは そういった 繋がり としての 『血』 であって、
血筋がどうの じゃないんだよな。
いえね。
俺の 生物学上の 父親 というべき 人 がいて。
その人のことが 本気で嫌いだったんだけど。
ここのところの 家庭内のいざこざによって もう修復の施しようがないほどに
俺の中で その人が 嫌悪の対象としか ならなくなってしまったんだよ。
それまでは どんなに嫌いでも 尊敬しているところは あったさ。
すげぇな と素直に思えるところもあった。
けど もうそんなの全部ぶっ飛んで
憎むとか 嫌うとか。
マイナスの感情を抱く隙間もないくらい。
俺の中で いない人 になってしまった。
それだけのことがあった。
そして 怖くなった。
その人の血が 俺の中に流れてる。
その事実は 血を全部入れ替えなけりゃ 消せなくて。
ほんとに怖かったけど。
この 露伴から代々続いた それ を 感じて。
あぁ 血 じゃなくて 一緒にいた時間 なんだ と思ったら
落ち着いた。
俺が一緒に今まで生きてきたのは
口うるさくて 気分屋の それでも 優しい母親と。
生意気で可愛くないけど それでも 大切な妹達と。
だからさ。
もう そんなことで グダグダするのは やめにするよ。
吹っ切れたんだ 今日で。
だから ドイツ語検定の勉強始めてみましたb
これ以降 ちょくちょく ドイツ語の勉強の 悲鳴が このブログで溢れるかもwww
ずいぶん書いちまったw
今日は ここまでにしとこう。
Gute Nacht!!
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