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<使用キット タミヤ1/12 CB750F>
 
「誰よりも速く」
 
貪欲に速さを求め愛車CB750F(CB子ちゃん)で峠道を駆け抜ける巨摩郡(グン、高校生)。
ある朝、調子を崩したCBの代車スーパーカブを駆り、ハングオンで750をぶっちぎる姿が自身もレースをする一ノ瀬みゆきの目に止まる。
 
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<使用キット フジミ1/12 スーパーカブ(初期型)>
 
その走りがホンモノかどうか、みゆきの仕掛けによる峠での腕試し。
初めて走る峠でも抜群のセンスと、必殺技ガードレールキックターンを繰り出し、ハイペースで"みい"から逃げるグン。
 
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<使用キット フジミ1/12 VT250F タミヤ1/12 CB750F>
 
粗削りながらも速さを見せつけたグンはやがてみゆきの誘いでサーキットへ。
 
サーキットでも天才的なセンスで初走行とは思えないタイムを叩き出したグンに、一ノ瀬レーシングのメカニック、市川はこのまま速さを求め続ければバイクで死ぬことになる、と宣告する。
 
市川の宣告に悩むグンだったが、ヒラメキで走るタイプのグンは考えても答えが出てこない。
「ひらすら速く」、その結論に至ったグンは一人、峠での練習を重ねる。
 
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<使用キット タミヤ1/12 CB750F>
 
そんなある日、グンの前に宿命のライバル、聖秀吉(ヒデヨシ)とカタナが現れる。
 
峠での速さには自信のあったグン。
ヒデヨシの挑発に乗り、関西ローカルの「ウサギとカメ」のバトルを受け入れ走り出す二台。
だが、グンは走り出してすぐにヒデヨシの速さに驚愕し、その完成された走りに後塵を拝することになる。
 
 
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<使用キット タミヤ1/12 CB750F、GSX1100S>
 
 
<使用キット F-Toys1/24 GSX110S、CB750F>
 
二人のバトルは日を変えても尚、幾度となく繰り返され粗削りだったグンの走りもヒデヨシの後追いを繰り返すなかで研ぎ澄まされていく。
 
そんな二人の初公式戦、筑波3H耐久。
終盤、峠のバトルさながらに繰り広げられたグンとヒデヨシのデッドヒートはグンのエンジンブローでヒデヨシの勝利。納得の行かない結果にグンとヒデヨシは再び峠へと繰り出す。その頃、峠はバトル相手のライダーを次々と事故へと追い込む「峠の殺し屋」という黒いカワサキの噂でもちきりだった。
 
 
いつもの休日と違い不気味な静けさの漂うワインディングロード。
久しぶりのウサギとカメのバトルで走りだした二人の前に、真っ黒なカワサキが現れる。
 
峠の殺し屋の噂を知り警戒しながら走るヒデヨシに対して何も知らないグンはバトルを邪魔された憤りのままに黒いカワサキに仕掛けていく。逃げることも止まることも出来ない絶妙なタイミングでコースアウトへと追い込む「ガードレール送り」を仕掛ける黒いカワサキ。
 
秘技ガードレールキックターンで難なく危機を回避したグンはヒデヨシとともに黒いカワサキを追撃。
幾度となく繰り返してきたバトルのおかげでお互いの癖やタイミングを知り尽くしているグンとヒデヨシ、二人の息の合ったコンビネーションの前では黒いカワサキは敵ではなかった。
 
 
速さのタイプの異なる二人。
その二人がペアを組んで参戦した鈴鹿四耐では途中ヒデヨシが転倒を喫するも、グンの怒涛の追い上げで優勝。出会いからお互いを気に入らなかったグンとヒデヨシだったが、この優勝を機にお互いを真のライバルとして認め合い、ヒデヨシは耐久レースの世界を、グンはスプリントレースの世界を目指すことに。
 
そんな夏の一大イベントも終わり、レースの余韻を味わいながら送る平凡な学園生活。
グンと歩惟の間には四耐をともに戦った仲間以上の絆が生まれつつある中、比呂の知り合いだという秋山が二人の間に割って入る。
 
日々歩惟に絡んでくるだけでも秋山のことを気に入らないグンであったが、「二輪より四輪の方がすぐれている」と言い切る秋山の挑発に乗り、四輪vs二輪の峠バトルを受けることに。
 
二輪の優位性を活かせない下りの峠というステージで始まったバトルは加速で有利な二輪のグンが先行。
同級生ながら一年留年し運転歴が長いうえにダートラ経験のある秋山の走りは侮れず、いつものvs二輪バトルとの違いにもとまどうグン。コーナー侵入でアンダーを出し秋山の先行を許してしまう。
 
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<使用キット タミヤ1/24 CR-X Si F-Toys1/24 CB750F>
 
だが、いつもと違う先行でしっくりきてなかったグンは、ヒデヨシとのバトルさながらいつもと同じ後追いとなったことでようやく本来の走りを取り戻し本領発揮。
 
抜群の車体コントロール技術で膝をも使った自称「必殺三点支持コーナリング」で先行する秋山にプレッシャーをかけ続け、バックミラーに映る四輪さながらのドリフトテクニックで迫ってくるグンの姿に驚愕した秋山はその走りに気を取られコーナー侵入で致命的なミスを犯しガードレールへ激突。勝負はグンの勝利となった。
 
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<使用キット タミヤ1/12 GSX1100S>
 
鈴鹿以来、峠へはあまり繰り出していなかったグンとヒデヨシ。
走りのリズムを忘れないために、と久しぶりに二人で峠へ。
 
ひとしきり走った後、やはり峠は良い、と満喫するグンに対し、峠でのバトルはこれで仕舞いや、と語るヒデヨシの視線はすでに世界のサーキットへと向けられていた。
 
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だが、その直後。
帰路につくヒデヨシは転倒したバイクを避けようとした対向車に巻き込まれ帰らぬ人となってしまう。
 
そんなヒデヨシの想いも背負い、グンは国内ノービスを経て250クラスへデビュー。
デビュー初戦からA級ライダーをも圧倒する走りで速さをいかんなく発揮するグンは国内250デビュー三戦目にして初優勝を遂げる。
 
B級ながら国内レース界でその名を知らぬものは居ない存在となりつつあるグン。
プライベートで大学生活を送る中で裏山タイムトライアルなる草レースに遭遇。
かつて最後のコークスクリューをフロントタイヤを浮かせたままウィリーで切り返した、という「伝説のコースレコード」の話をマユツバだと信じない学生の言葉に火がついたグンはその草レースに参加。
 
 
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<使用キット タミヤ1/12 RG250γ、CBR400R、MVX250F>
 
前年チャンピオンとのマッチレース、折り返し地点から圧倒的な速度差でチャンピオンを大きく引き離したグンは見るもの誰しもが目を疑う速度域のままコークスクリューへ。伝説と同じくフロントを上げたまま軽々と切り返し、あっさりと伝説のコースレコードをも更新する。
 
そんな類まれなるライディングセンスをレースでもいかんなく発揮し、この年の全日本チャンピオンの座に輝いたグン。次のターゲット、世界最速へ向けてWGPの世界へと羽ばたいていく・・・。