海と同期入社は芝っちを含めて数十人いた。
同じ部署には、がっちりとして皰後が消えればきっとかっこいいだろうか?九州男児硬派の松井。
おデブ、甘えん坊「どげんかせんといかん」出身の今で言うと秋葉系?アニメに恋する仲やん。
芝っちは、堂本光一を十発ぐらい殴ったような感じ…静岡のボンボンだ。
その四人が配属されていて公私ともに本当に仲良くしていた。
芝っちは、世の中にこんなに良い人がいるんだろうか?騙されちゃうんじゃないだろうか?と感じるぐらい紳士で優しくて人間の出来た人!初めて遊んだ時から私のお気に入りだった。
芝と二人で居ると、芝っちがツッコミ、私がボケ…
笑いのセンスも価値観も、息がピッタリ、お互いが異性を意識する事無くて、彼女がいない時期はよく二人でも出掛けて買い物やドライブもした、本当に楽しかった。
この時は、彼とずっーと友達でいられると疑わない鈍い私がいた。
海と芝っちは、引っ越し資金として、会社に100万ずつ融資をして貰い(毎月のお給料から返済されて利息が可成安かったとおもう)早速、不動産に行き、会社から徒歩10分圏内の2LDK車庫付き家賃13万の新築の家を決めてきた。(横浜の外れなので私たちが住んでいた都内に比べるとこれはとても安い物件)しかも、会社から毎月27000円づつ補助がでるし、これからは金銭的にも大分楽になって行く筈だった。
男の子買い物は迷いがないから、本当に早くて、可成ビックリした記憶がある。
二人で住むよ!と私が聞いてから二日後の話
私の自宅からは電車で一時間かかるけれど、彼らは車行動が主体なので、その辺は全く問題ない。
引っ越しは、海の会社から個性豊かな先輩(皆イケメンで大人でちっぽけな私は相当緊張した)が集まって来て、会社って楽しそうだなぁ~、羨ましいなぁ~
良い仲間なんだなぁとか感じた。
先ず、海の家に向かい荷物を運び出す作業…
私は、付き合い初めてからまだ、海の親に挨拶をしていなかったので、緊張してガチガチ…
海の部署には、女の子は二人だけで、男だらけなので、手伝ってくれた先輩も、全員男 皆、とっても手際が良くて、私は一人もたもたしながら、軽めの段ボールを運ぶ手伝いをしついた。横目で、小太りの下町チャキチャキ系の海の母を意識はしていたものの、挨拶しようとすると、何と無くかわされてるのか、聞こえていないのか、スルー?
作業に夢中なんだな…後でゆっくり挨拶するかっ!!なんて呑気に、でも中は緊張で一杯いっぱいだったけど。
(ん… 皆には声かけて笑ってる? 気のせい? 何だか、見てる? って言うか…睨まれてる?)
私が、お母様の方を向くとそれまで刺さって来ていた視線は、反らされてしまう。。
なんとか、トラックへの搬入作業が終わり、これから芝っちの会社の寮へ出発って時に
「あっ、倫!ちょっと、母ちゃんに挨拶するか?矢口さん(Wildな海の先輩)スンマセンちっと、行ってきますわ」
「おぅ!!倫ちゃん、あんまし気にすんなよ!!」
(いよいよ来たか…
気にすんなってなんだろ?まぁ、私が気に入られ無い筈ないし。)
*恐ろしい程の世間知らずで自意識過剰でした、、
今、思うとあの頃の様な空気読めない子ぐらいの方が、却って生きるには楽なのかなぁと思ったりもしますが、、自分じゃないみたいにも感じますね。
小さな、築何十年の4階建てマンション。 エレベーターは無い。海の家庭は、とても貧乏で海の働きに頼っていたと後々知る事になる。
海の後ろに付いて階段を、緊張と興奮を抑えながら、コツコツと小走りに駆け上がる
玄関の外に出て、トラックを眺めていた後ろ姿の海のお母様に向かって海は恥ずかしいぐらい大声で
「母ちゃん!
倫だよ!覚えてるだろ?
昔より綺麗になっからわかんね?(海はいつもこういって誉めてくれました。だからか、私も海に見合う綺麗な女性になろうと一生懸命努力して答えようとしていた覚えがあります。)散々話したよな?
俺さぁ、まだ分からねーけど、コイツと結婚すると思うだから挨拶なっ」
(…結婚するって?そんな話した事ないよね?
嬉しいけど、まだまだ先の話私まだ19だよ?…何で今話さなきゃいけないの?)
でも…
私は、とびっきりの笑顔で目一杯の上品さを装い
「お久し振りです!御挨拶が遅くなりまして、すみません。海くんとは、とても良い影響を受けあえて、良いお付き合いをさせて戴けお母様にはとても感謝してます。至らない点はご指導ください。これからも、宜しくお願いしますね。」と深々180度の頭を下げた。
「…」
えっ無視?聞こえなかったかな?
「伯母ちゃま、お久し振りです!倫です。〃(以下同文)」又わたしは、頭を下げる。
「…」
「倫、行こう!!母ちゃん、ちゃんと聞こえたから」
海に促され、納得いかないまま、その場を後にトラックへ戻ると、矢口が
「倫ちゃん、気にすんなって意味分かった?」
「…何と無くですけど」
「ガハハハ…まっ、そういう事だ!怒鳴られ無かったって事は、一応は認めてくれたんじゃねーか?
なぁ、海?」
「そうっすね(笑)」
気にすんなって事は、気にしなきゃ良いや、ってか、親は関係無いし、私達が楽しきゃ良い。幸せだし。
亜紀からの忠告もすっかり忘れ、その内この癖のある母親!絶対私の事大好きにさせてやる。こっからの行動を見てろよ!!と言う思いを込めて、見送る海の母に、笑顔で手を振った。。