5月29日(日)に日本のメジャー格闘技興行としては、約半年振りの大会となる、DREAM JAPAN GPが開催されました。

大会はやや退屈な試合が続き、試合数が多かったのが裏目に出てしまい、クオリティの高い大会とは言えないものでした。

唯一の救いは、決勝戦で今成選手が期待されていた足関節で一本勝ちを収めたことでしょうか。

所選手が勝ち進み、その過程で山本篤選手にリベンジしたことも、昔から所選手を見ているファンの心には響いたかもしれません。

今回の大会は世代交代というのが一つのテーマになっていました。往来の名選手を、新鋭の若手選手が倒して世代交代を象徴する大会になる可能性もあった大会でした。

結果はご存知の通り、誰一人として世代交代には成功しなかったかたちとなりました。

宇野選手や大沢選手たちが、経験値からの巧さを見せて、世代交代をさせなかったという見方も出来ます。ただ一方で、まだ彼らに何とかされてしまうレベルの新鋭だったという見方も出来ると思います。

特に大沢選手に敗れた大塚選手はバンタム級ですと日本のトップクラスの選手とされています。若手の中での期待値も、かなり大きい方です。

その選手が簡単に一回戦で敗れたということは、結局この階級も世界との差が歴然としていることが証明されてしまったと思います。

「大塚選手が勝たないと意味が無い。」

青木真也選手は大会前に、このバンタム級グランプリに対して、そのように評していました。

一番可能性のある大塚選手のこの結果が、世界との差を如実に表してしまいました。

北米ルールであれば大塚選手が勝っていたのでは?という意見もありますが、ルールの違いで勝ち負けが左右されるような、微妙な差しかなかったということでしょう。

大塚選手には、ある程度差を見せて勝利することが求められていたと思います。

今回のウィッキー選手もしかりです。

宇野選手や今成選手たち、従来の名選手達の活躍がみれたのは嬉しかったのですが、特にバンタム級は他の階級以上に、日本を主戦場とする選手達と、世界のトップファイター達との差を感じてしまった大会でした。

宇野選手は今回は世代交代を挑まれる立場でしたが、若かりし頃は単独でUFCに乗り込み、世界のトップファイターと凌ぎを削っていました。

今回宇野選手はその頃の自分と同じ年代のファイターと戦い、または彼らの戦いを見て、何を思ったのでしょうか。