5月10日、東京JCBホールにて“修斗伝承 ROAD TO 20th ANNIVERSARY FINAL”が行われました。この大会で注目していた試合が2試合あります。一つは五味隆典選手VS中蔵隆志選手。五味選手にとっては古巣修斗での約5年9ヶ月ぶりの試合になりました。それと同時に、2連敗しているあとの復帰戦ということもあり、背水の陣といった気持ちで臨んだ試合といっても過言ではないと思います。もう1つは廣田瑞人選手VS石田光洋選手の試合です。廣田選手は戦極、石田選手はDREAM、それぞれのライト級を代表する選手たちです。戦極の選手とDREAMの選手が初めて試合で交わる瞬間でした。
五味選手VS中蔵選手は、2R終了間際の五味選手がパンチのコンビネーションからのラッシュで、TKO勝ちを収めました。五味選手は非常にコンディションが良さそうで、最近の試合の中では体も最もビルドアップされているように見えました。中蔵選手がスタンドでの打ち合いを挑んできてくれたということもあり、五味選手は非常にやり易そうに試合をしているように見えました。中蔵選手はプレッシャーをかけ続けて来たため、時折パンチを貰うようなシーンもありましたが、五味選手はうまく自分の距離を保ちロングフック気味の左右のジャブを有効に使い、試合を組み立てました。2R終盤で放った、五味選手の右ボディがフィニッシュの皮切りとなりました。五味選手に対してはPRIDEで連勝を重ねてた頃、勝負を決めに行くタイミングが非常に巧い選手だという印象を抱いていました。そのPRIDE時代の快進撃を彷彿させるような、たたみ掛けのラッシュでした。
最近あまりよいところ無く敗戦が続いていた五味選手でしたが、一部ファンの間では今回の中蔵選手との試合に敗れたら今年限りで引退するのではとも囁かれていました。そんな声を払拭するようなKO勝ちでした。
こうなると五味選手の次戦が非常に気になるところです。魔裟斗選手とのK-1ルールでの対戦も浮上しています。個人的には五味選手には総合格闘技に専念して欲しいと思っています。今回はKO勝ちしたものの、再び勢いに乗るためには次の試合でしっかりと勝つことが重要になってくると思います。また、戦極での北岡選手へのリベンジも課題として残っています。今後も勝ち星を重ね、再び強い五味選手を印象付けた機が熟したタイミングで北岡選手との再戦を組んで欲しいと思っています。
●中蔵隆志(日本/シューティングジム大阪/同級世界王者)
(2R4分42秒 TKO ※レフェリーストップ)
○五味隆典(日本/久我山ラスカルジム/第5代同級世界王者)
廣田選手VS石田選手は、廣田選手がワンチャンスをモノにして、左右のパンチで石田選手をTKO勝ちで下しました。石田選手は廣田選手の周りを回転しながら、鋭いローキックで試合を組み立てました。一方の廣田選手も一瞬の隙を伺い、プレッシャーを掛け続けました。コーナーを背負った石田選手がそこを脱出した直後、一瞬の隙をついた廣田選手の左フック、そして右ストレートが石田選手の顎を捕らえました。やや死角からだったのか、石田選手には廣田選手の左フックが見えていなかったようにも感じました。チャンスを見逃さなかった廣田選手のストライカーとしての本能が垣間見れた勝利でした。下馬評では石田選手がやや有利との声も聞かれていましたが、常にKOを狙うという廣田選手の姿勢がもたらした勝利だと思います。
廣田選手は非常に良い勝ち方をしたので、8月2日の北岡選手の持つ戦極ライト級王者のベルトへの挑戦が濃厚となりました。8月2日の北岡選手の対戦相手としては、GRABAKAの横田選手よりも、廣田選手を望んでいた声の方が多かったと思うので、ファンにとっても良い結果になったと思います。
○廣田瑞人(日本/GUTSMAN・修斗道場)
(1R1分33秒 TKO ※レフェリーストップ)
●石田光洋(日本/T-BLOOD/第2代同級環太平洋王者)
この日のメインで行われた、リオン選手VSルミナ選手はリオン選手がTKO勝ちを収めました。
ルミナ選手もあわやという場面を作りましたが、そこで詰めきれず、逆に巻き返したリオン選手の打撃のラッシュによりKO負けを喫しました。
ルミナ選手は良い場面を作るものの、詰めきれずに負けてしまう試合が多いような印象を受けます。また、やはり長年のダメージが蓄積されているのか打撃に対して打たれ弱くなっている印象も見受けられます。今回の試合でもパンチをもらうとすぐに崩れ落ちてしまいました。
ルミナ選手にとっては今後も厳しい試合が続くと思われますが、ここまで来たら長年修斗を背負ってきたルミナ選手が一度修斗の世界チャンピオンベルトを巻く姿を見てみたいものです。
[王者]○リオン武(日本/シューティングジム横浜)
(1R4分41秒 TKO ※レフェリーストップ)
[挑戦者]●佐藤ルミナ(日本/roots)
五味選手VS中蔵選手は、2R終了間際の五味選手がパンチのコンビネーションからのラッシュで、TKO勝ちを収めました。五味選手は非常にコンディションが良さそうで、最近の試合の中では体も最もビルドアップされているように見えました。中蔵選手がスタンドでの打ち合いを挑んできてくれたということもあり、五味選手は非常にやり易そうに試合をしているように見えました。中蔵選手はプレッシャーをかけ続けて来たため、時折パンチを貰うようなシーンもありましたが、五味選手はうまく自分の距離を保ちロングフック気味の左右のジャブを有効に使い、試合を組み立てました。2R終盤で放った、五味選手の右ボディがフィニッシュの皮切りとなりました。五味選手に対してはPRIDEで連勝を重ねてた頃、勝負を決めに行くタイミングが非常に巧い選手だという印象を抱いていました。そのPRIDE時代の快進撃を彷彿させるような、たたみ掛けのラッシュでした。
最近あまりよいところ無く敗戦が続いていた五味選手でしたが、一部ファンの間では今回の中蔵選手との試合に敗れたら今年限りで引退するのではとも囁かれていました。そんな声を払拭するようなKO勝ちでした。
こうなると五味選手の次戦が非常に気になるところです。魔裟斗選手とのK-1ルールでの対戦も浮上しています。個人的には五味選手には総合格闘技に専念して欲しいと思っています。今回はKO勝ちしたものの、再び勢いに乗るためには次の試合でしっかりと勝つことが重要になってくると思います。また、戦極での北岡選手へのリベンジも課題として残っています。今後も勝ち星を重ね、再び強い五味選手を印象付けた機が熟したタイミングで北岡選手との再戦を組んで欲しいと思っています。
●中蔵隆志(日本/シューティングジム大阪/同級世界王者)
(2R4分42秒 TKO ※レフェリーストップ)
○五味隆典(日本/久我山ラスカルジム/第5代同級世界王者)
廣田選手VS石田選手は、廣田選手がワンチャンスをモノにして、左右のパンチで石田選手をTKO勝ちで下しました。石田選手は廣田選手の周りを回転しながら、鋭いローキックで試合を組み立てました。一方の廣田選手も一瞬の隙を伺い、プレッシャーを掛け続けました。コーナーを背負った石田選手がそこを脱出した直後、一瞬の隙をついた廣田選手の左フック、そして右ストレートが石田選手の顎を捕らえました。やや死角からだったのか、石田選手には廣田選手の左フックが見えていなかったようにも感じました。チャンスを見逃さなかった廣田選手のストライカーとしての本能が垣間見れた勝利でした。下馬評では石田選手がやや有利との声も聞かれていましたが、常にKOを狙うという廣田選手の姿勢がもたらした勝利だと思います。
廣田選手は非常に良い勝ち方をしたので、8月2日の北岡選手の持つ戦極ライト級王者のベルトへの挑戦が濃厚となりました。8月2日の北岡選手の対戦相手としては、GRABAKAの横田選手よりも、廣田選手を望んでいた声の方が多かったと思うので、ファンにとっても良い結果になったと思います。
○廣田瑞人(日本/GUTSMAN・修斗道場)
(1R1分33秒 TKO ※レフェリーストップ)
●石田光洋(日本/T-BLOOD/第2代同級環太平洋王者)
この日のメインで行われた、リオン選手VSルミナ選手はリオン選手がTKO勝ちを収めました。
ルミナ選手もあわやという場面を作りましたが、そこで詰めきれず、逆に巻き返したリオン選手の打撃のラッシュによりKO負けを喫しました。
ルミナ選手は良い場面を作るものの、詰めきれずに負けてしまう試合が多いような印象を受けます。また、やはり長年のダメージが蓄積されているのか打撃に対して打たれ弱くなっている印象も見受けられます。今回の試合でもパンチをもらうとすぐに崩れ落ちてしまいました。
ルミナ選手にとっては今後も厳しい試合が続くと思われますが、ここまで来たら長年修斗を背負ってきたルミナ選手が一度修斗の世界チャンピオンベルトを巻く姿を見てみたいものです。
[王者]○リオン武(日本/シューティングジム横浜)
(1R4分41秒 TKO ※レフェリーストップ)
[挑戦者]●佐藤ルミナ(日本/roots)