5月25日(日)、後楽園ホールで行われた新日本キックボクシング協会の興行に武田幸三選手が出場しました。
メインイベントで英国人の選手と対戦し、何とか2-0の判定勝ちを収めました。
会場に行くと分かるのですが、武田選手の人気は物凄いです。(特に男性から)
ミーハー的な人気ではなく、深く本気のファンが多いように感じます。
新日本キックボクシング協会主催のTITANSという大会でも武田選手の人気は凄く、キックボクシングを観に来ているということはもちろんなのですが、武田幸三選手を観に来ているというファンも多かったように感じます。
武田選手が、このように熱狂的なファンを持ったのは何故か考えたことがあります。
武田選手は、一度ムエタイの王者になったことがありますが、その後の戦績が決して良いわけではありません。
K-1 MAXにも参戦していますが、あまり勝てていない状況です。
なのにファンが離れないのは何故か?それは武田選手がリングで自身の生き様を見せているからだと思います。
彼のファイトスタイルは、大衆に媚びていません。基本的には長年鍛え上げ、信じてきた右足でのローキックを魂を込めて打ち込むのみです。
そのファイトスタイルは、現代の打撃格闘技理論において決して有効とは言えないかも知れません。
コンビネーションよりは単調な攻撃が多いため相手に攻撃が読まれやすく、ステップワークがあまりないため相手の攻撃をまともに貰いKO負けも多いです。
ですが、彼はファイトスタイルを変えません。そのファイトスタイルこそ彼が信じてきた生き様だからだと思います。
武田選手のそのような生き様に魅了され、勝ち負けに関わらず熱狂的なファンが着いていくのだと思います。
今、総合格闘技界においてもそのような生き様で多くのファンを魅了してきた選手がおります。
ミルコ・クロコップ選手です。
ご存知の方も多いと思いますが、彼はK-1出身の選手です。K-1では、鍛え上げた左足から放たれるハイキックで多くのファンを魅了してきました。
総合格闘技に転身してからもそのファイトスタイルを変えることはなく、自身の信じる左足に魂を込めて、キックを
放ってきました。
その左足のキックに全てをかける彼の生き様は、多くのファンを虜にしました。
ミルコ選手の左ハイキックが観たいから、ミルコ選手の試合を観に行くというファンも多いと思います。
DREAM4において予定されていたバンナ選手戦ではなく、グラップリングマッチを行うとされているミルコ選手。
ミルコ選手はどのような心境でこのオファーを受けたのか、主催者側はファンに何を見せようとしてこのようなルールでのマッチメークを組んだのかが気になるところです。