戦極~第二陣~はマッチメークに関して、物議を醸した大会でした。
物議を醸したのは、メインとセミメインの2試合。ジョシュ選手VSモンソン選手と、ホジャー選手VS近藤選手の2試合です。
この2試合は、ヘビー級やライトヘビー級という階級でのマッチメークでしたが、それが物議を醸したというところに戦極の課題の一つが浮き彫りになったと思います。
これはDREAMに関してもいえることですが、戦極もDREAMもPRIDE(プライド)が分裂して新しく出来た団体という要素があります。宇野薫選手も石田選手との対戦時での煽りVでいっていたように、PRIDEは‘体重の重い人がメインの大会’という要素が強かったということです。
確かに、PRIDEのヘビー級やミドル級の選手層は凄いものがありました。ヘビー級には、ヒョードル選手・ジョシュ選手・ミルコ選手・ノゲイラ(兄)選手・ハント選手・アレキサンダー選手・ハリトーノフ選手や、ミドル級にはヴァンダレイ・シウバ選手・アローナ選手・ショーグン選手・ソクジュ選手・ノゲイラ(弟)選手・オーフレイム選手などです。
これらの選手のほとんどが、UFC等の海外団体へ行ってしまいました。
なので戦極もDREAMもPRIDEが分裂して出来た団体でありながら、ヘビー・ミドル級の選手のほとんどが海外に流れてしまっているので、この階級でのマッチメークが難航するのは仕方の無いことかもしれません。
ジョシュ選手などは、PRIDEでもヒョードルとの対決を熱望されていた、世界のヘビー級トップコンテンダーの1人です。なので今の戦極ですと、中々相手が見付からないのです。そういった経緯があり、親友のモンソン選手とのマッチメークが組まれてしまったのでしょう。
ホジャー選手に関しても然り、同階級でのデビュー戦に丁度良い相手が見付からず、土壇場で戦極が近藤選手にオファーせざるを得なかったのだと思います。
もちろんPRIDEには軽量級や、中軽量級でも素晴らしい選手はいました。五味隆典選手を始め、JZカルバンを倒し五味選手と同じよう世界を代表する日本人ファイターとなった青木真也選手、川尻達也選手、石田光洋選手、ヨアキム・ハンセン選手、ギルバート・メレンデス選手などです。ほとんどの選手が、DREAMに行っているので、
ライト級におけるマッチメークでDREAMが苦労することは当面ないと思います。
ライト級の選手では、五味選手1人が突出している戦極は、この階級でのマッチメークでも当面苦労するのではないでしょうか?
PRIDEも初めからあのような選手層を集められた訳ではありません。格闘技団体として発展させ、選手を育てた結果、あのような選手層になっているのだと思います。
戦極とDREAMには、新たな選手の発掘と、選手の育成にも期待したいです。