私は小学校の頃水泳を習いに行っていました。
その時水泳を教えてくれていた先生はレスキューをされていた方で、
練習の休憩時間に溺れている人を救助する方法も教えてもらいました。
「溺れてる人は溺れたくないと思って必死だ。
溺れるものは藁をも掴むって言うだろ。
普通だったら藁なんて掴んだってムダということは知ってても
少しでも助かろうとして目の前に浮かんでいるものは何でも掴む。
いくら泳ぎに自信があっても、
川で溺れている人を見つけた時に基本助けに入ってはいけない。
まずは周りに声をかけて救助の応援をしてくれる人を探す。
そして長い棒状の物か浮くもの等のアイテムで助けれるものを探す。
できるだけ川に入らないことで自分の身を守らなければ
溺れている人は助けてくれると思うので
ものすごい勢いで首にしがみついてきて動けなくなって
一緒に川に引きずり込まれてしまう。
だからできるだけ川に入らない選択をした方がいいのだけれど
それでも最終川に入らないといけない状態になったとしたら
まず最初にしないといけないことは
一時的に相手を溺れさせ、ぐったりさせること。
そこから岸に連れて行かないと、助けに行った人も溺れてしまう。
人を助けようと思ったら
まず自分が安全を確保してからでないと助けれない。」
そう教えてくれた後、具体的にどうやって岸まで溺れた人を連れていくのかや、人工呼吸の方法を教えてくれました。
カウンセリングをする時に大切なことは
まず自分と相手の間に境界線を引くことです。
これを「バウンダリー」といいます。
このバウンダリーが引けていなければ
相談を受けた時に相手に共感しすぎてしまって
その人の感情と一緒にアップダウンしないといけなくなります。
クライアントによっては
「私がこんなに苦しんでるのに
あなたは私をほったらかしにして楽しんでるなんてひどい」・・・と
まさに先程の話のように首を掴まれ一緒に溺れることを強要されます。
本当に相手を助けたかったら
一緒にズブズブになってはいけないのです。
仮にそれでその人が
ヒドイとか、冷たいとか言われたとしても
そんなことは全くなく
それはあなたが関わる必要がない人ということになります。
非情と思われるかもしれませんが
違う人生を歩いているのですから
自分が一緒に沈む必要はないのです。
そして、どうにかしてあげようといらぬおせっかいをしない事。
溺れている本人は無自覚かもしれませんが
人によっては敢えて川の中にいることを選択している人もいるのですから、あなたが岸辺に連れて行こうと努力すればするほど
相手は抵抗をしてきて首を掴み暴れます。
あ、この人は川にいたいんだな・・・。
そう感じたら、スッと一人で岸に向かうことをお勧めします。