お正月と言えばお節にお屠蘇・・・ですが
「お屠蘇=お正月に飲む日本酒」 ではないとご存知でしたか?
実は香月家では毎年お正月だから・・・とお屠蘇と称するちょっと良いお酒を父親が注いでくれてお正月気分を満喫しておりました(笑)
なので、私にとっては幼い頃からお正月は日本酒を飲むものとインプットされていましたので
「お屠蘇は単なる日本酒ではない」と知った時はかなりの衝撃(笑)
ひょっとしたら同じような方も多いかもしれませんね。
実はお屠蘇は日本酒以外に本みりんと「屠蘇散」というものが含まれています。
この「屠蘇散」というのがポイントで、
お酒が飲めない人は本みりんだけでもいいし
お酒が好きな人はお酒だけでもいいのですが
どちらにしても「屠蘇散」を溶かして飲むことが重要です。
そう、つまり香月家は大切な「屠蘇散」は飲まず、日本酒だけを飲んでいたという本末転倒振り(笑)
あ、でも最年長の父親から最年少の私に注がれ
最年少の私から飲む・・・というのはちゃんとしておりました(笑)
※これは一番若い人のエネルギーを年長者に渡すという意味が込められています。
そして飲む時は
「一人これを飲めば一家苦しみなく
一家これを飲めば一里病なし」と言いながら飲みます※
ではその重要な「屠蘇散」は一体なんなのでしょうか?
実は屠蘇散の中には漢方がたくさん入っています。
幼い時になぜお酒なのにお屠蘇だけは子どもも飲んでいいんだろう?と思っていましたが、
その理由はお屠蘇は実は中国で風邪の予防に飲まれていた薬用酒として使われていたからだそうです。
そしてお屠蘇の名前にも意味が込められています。
お屠蘇の「屠」には敵を打ち負かす・・・という意味がありますが、
「敵」とは悪魔や邪気を意味します。
そして「蘇」は蘇るという意味があります。
これは先程の悪魔が蘇る・・・というのではなく、
死者をも蘇らせる程に自分のエネルギーを蘇らせていく・・・
という意味があるのだそうです。
つまりお屠蘇は邪気払いと不老長寿を願う飲み物なので
子どももお正月には飲むんですね。
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何でも古くから受け継いでいるものには理由があります。
お節の記事にも書きかましたが、その理由をきちんと知ることで
この伝統を守ろうという意識が働くので
まずは知る!ということが大切な事かなと思います。
朱塗りや白銀、錫などのお銚子と三段重ねの盃と言われますが、
難しい場合は縁起ものなので家の中で一番上質な物を選ぶようにしましょう。
屠蘇散は最近なかなか見ないので、インターネットでの注文が見つけるのが簡単でお勧めです☆