そうでなくてもパッションは        
落ち着いて来るものなのに


一度の躓きで        
あの人はたくさんの大事なものを失い
その皺寄せで
私たちもそれぞれに大きなものをなくした


わたしは創作の意味を忘れ        音楽を楽しむこともやめた
友と疎遠にもなってしまった


その人のせいにするつもりはない
責任取れとも思わない
ただその気力が萎えた


例えばわたしは小魚で
とても心地よい湖を        自由に泳いでいたのだが
ある時         湖に毒が混ざりこんで        
わたしはプカプカ腹を上にして浮かんでしまった


苦しくはないけれど        
海溝の底くらいの虚しさを感じながら


昔のようにうきうきラブラブ感覚とは違う
きょうだいのような大親友のような心配で
それとも近い近い身内のような憂いで
今は見守っているところ


あの人の詩が好きだ
わたしのありきたりに刺激をくれる
新鮮な水を注ぎこみ毒を薄める


まるで死にそうな魚の原因が        
また生き返らせる新たな環境でもあるなんて
何だか不思議あらら摩訶不思議