劇団ドガドガプラス第27回公演『台所太平記ーKITCHEN WARS』終演いたしました。
ご来場、ご声援ありがとうございました!
1年半ぶりの新作公演、案の定稽古場はいつも以上にてんやわんやでした。笑
毎日「何ができる?」「何ならできる?」みたいな問答を繰り返し、どうにかしてお客様に楽しんでもらえる作品にしなきゃ…と奮闘しておりました。
公演中は『お客様の力でもって』おおいに盛り上げていただき、本当に楽しかったです。
さて、松。
5年目にして、真ん中に立たせていただきました。
なんというか、ドガドガのヒロインには珍しくちゃんと幸せになる女性。笑
ほんとにドガの作品は不幸な目に合う子がとっても多いので……
やっぱりめちゃくちゃ不安だったし、小屋入りしてからもどうしようもない気持ちになることもあったけど、とても楽しかったです。
谷崎家の女中のシーンは特に!
わちゃわちゃ。たのしいー!ってかんじ。
そして大和さん。
やっと!!ドガの作品中で結ばれました!やったね!
恋愛シーン自体私は少ないのに、いつも振られるか殺されるかみたいな感じだったので嬉しかったです。笑
自分から突進していく感じがとても望月さんの描く女の子って感じがしてとても好き。
最後のシーンの構想を聞いたときはとても笑いました。
それから幽霊隊。
戦争、空襲で死んでしまった人たちと、生き残ってしまった人たち。
故郷のうたを歌うと幽霊、というか記憶と交信ができる、というシーンは本当にドラマティックでした。
死んでしまった妹=楓と新米女中・若葉が重なったり。
ラストシーンの若葉と楓にそっくりの少女・カズラが出会うシーンは、最後の最後に追加されたシーンでしたがいつも胸が苦しかったです。
本番入ってからは早替えでそれどころじゃなかったけど笑
「生きていくということは誰もが大変」
という言葉は、おじいちゃんのフザけたシーンの台詞だったけど、本当にそうなんだと思います。
生き残ってしまった人たちが、いろんなことを乗り越えて幸せになるために必死になっている。
すべてを燃やし尽くしてしまいたくなるようなことがあっても、どうにか生きていくことが死んでしまった人への餞なのかもしれません。
もういない人々も、きっと生きている人を想っていて、だから最後に桐子奥様が歌うソネットは幽霊たちの言葉でもあったのかな。
と思います。
なんだかとりとめもなくなってしまったけれど、渦中にいると現実味がないというか。
始まったことも終わったこともまだ夢みたいです。
楽しくて幸せであっという間。
打ち上げも片付けもしたっていうのに、もう次の芝居が始まるっていうのに、おかしな感じです。
個人的な公演としては3月に「雲隠れシンフォニエッタ」にアウステライブもありますが、ドガドガのお祭りはまた半年後。
次の「肉体だもん」は私も大好きな作品なので、どういう風に生まれ変わるのかとても楽しみです。
それでは、また会える日まで!
松/一子 役
大岸明日香