ICD-10 の Cなら、悪性新生物であることは間違いない。
問題は D の分類。
ICD とは「疾病及び関連保健問題の国際統計分類(しっぺいおよびかんれんほけんもんだいのこくさいとうけいぶんるい。International Statistical Classification of Diseases and Related Health Problems)」 これの 10 が ICD-10


保険会社の がん の定義と言うのがあって、がん保険の約款に寄れば(某N生命)

(対象となる悪性新生物の定義)
悪性腫瘍細胞の存在、組織への無制限かつ浸潤破壊的増殖で特徴付けられる疾病
(ただし、上皮内癌、皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚癌および
責任開始の日からその日を含めて90日の間に診断確定された乳房の悪性新生物を除く)
上皮内癌には、子宮頸癌0期、非浸潤癌、食道上皮内癌等があります

だということは、がん保険の対象にならない悪性新生物があるということになります。

ICD-10 が C であろうが D であろうが、上記の条件を満たさないといけないということ。

腫瘍の分類としては、ICD-10では
(1) 悪性新生物
   原発性の固形腫瘍 C00-C75
   部位不明確の悪性新生物 C76
   続発部位、部位不明の悪性新生物 C77-C80
   リンパ組織、造血組織、関連組織の悪性新生物C81-C96
   原発性多部位(多重がん) C97
(2) 上皮内がん D00-D09
(3) 良性新生物 D10-D36
(4) 性状不詳の新生物 D37-D48
と分けられます。

たとえば、固形腫瘍のない血液がんというところの白血病、悪性リンパ腫などが
がん と認められるかは、保険上は大きな問題になってくる。
固形腫瘍があるから、がん だとは言い切れません。良性腫瘍というのもあるからです。

こういう解説もあります。

悪性腫瘍とは、
ICD-O-3基準の/2、/3、/6、/9、ということになります。
ICD-O-3基準の5桁目には、
/0、/1、/2、/3、/6、/9という分類があります。
/0は、良性です。ICDではD10~D36に該当します。
/1は、良性・悪性が不明ということです。ICDではD37~D48に該当します。
/2は、上皮内新生物です。ICDのD00~D09です。
/3、/6、は、悪性新生物で、ICD10でいうコードCになります。
/9は、悪性だけれど、原発、転移が不明というものです。ICD10は
部位が特定されていることが条件なので、これに対応する分類はありません。

つまり、D47.3は、ICDでは、「良性悪性不明」で分類されてしまうけれど、
ICD-O-3基準で、/2、/3、/6、/9のいずれかに分類されれば、
「がん」として扱いましょう……という意味です。

単純に言ってしまえば、抗がん剤治療を受けていれば、
ICD10では悪性新生物ではなくても、
ICD-O-3では、悪性腫瘍に分類される、ということです。



では、ICD-O-3 とは・・・(あいしーでぃ・おー・さん)
$ひとりで生きてるんとちゃいますaska27-ICD-O-3
国際疾病分類腫瘍学 ICD-O(International Classification of Diseases for Oncology)の第3版のこと。

どう取り扱うかは、がん情報 の国際疾病分類腫瘍学 第3版 の利用の実際見てください・・・・56ページほど書かれています。。。。。。地域がん登録の手引き 詳細版にも参考文献で出てきます。

国際疾病分類腫瘍学 第3版という本そのものは、例えば、国会図書館にあります。

タイトル 国際疾病分類-腫瘍学
タイトルよみ コクサイ シッペイ ブンルイ - シュヨウガク
責任表示 世界保健機関[著]
責任表示 厚生労働省大臣官房統計情報部編
版表示 第3版
出版地 [東京]
出版者 厚生労働省大臣官房統計情報部
出版年 2002.12
形態 490p ; 31cm
注記 原タイトル: International classification of diseases for oncology. (3rd ed.)
全国書誌番号 20349241

楽天なら売ってます。本当に買えるのかどうかはわかりませんが・・
5775円
商品情報
*・発売日: 2003年01月
*・サイズ: 単行本
*・ページ数: 490p
*・ISBNコード: 9784875113027

4桁のコードの後ろに /3 がつくとかどうとかいうことで悪性度がわかるということだと思います。
/0 良性 Benign D10-D36
/1 良性・悪性の別不詳 Uncertain whether benign or malignant D37-D48
  境界悪性 Borderline malignancy
  低悪性度 Low malignant potential
/2 上皮内がん Carcinoma in situ D00-D09
  上皮内 Intraepithelial
  非浸潤性 Noninfiltrating
  非浸襲性 Noninvasive
/3 悪性、原発部位 Malignant, primary site C00-C76、C80-C97


(2011/3/9追記)
さて、この 「ICD-O-3」現物を探してきました。
そんじょそこらの本屋には売ってませんですし、町の図書館でもなかなか見ることはないでしょう。

まず、使用上の注意に定義付けが書いてあります。
(1)cancer、がん(癌)
悪性腫瘍一般。包括的な用語。本文中においては、「がん登録機関」や「がん登録者」等の訳語として使用している。
(2)carcinoma、癌腫(用語の末尾で用いられる場合は癌。例:胃癌、肺癌)
 消化器や呼吸器粘膜・肝・腎などに発生する上皮性悪性腫瘍。運動器や軟部組織などの非上皮性悪性腫瘍を肉腫と呼ぶのに対する言葉。

(3)tumor、腫瘍
 生体内において、その個体自身に由来する細胞でありながら、その個体全体としての調和を破り、時に他から何らの制御を受けることなく、又自らの規律に従い、過剰の発育をとげる組織をいう。

(4)sarcoma、肉腫
 結合組織、脈管組織、骨・軟骨・筋・神経など、中胚葉や神経芽胚葉に由来する非上皮性組織を発生母地にする悪性腫瘍。

(5)neoplasm、新生物
 腫瘍と同義に用いられる。細胞増殖によって正常細胞より速く成長する異常組織で、時に成長を開始させた刺激が終わった後にも成長し続ける。新生物は構造機構の部分的あるいは完全な欠如や、正常細胞との機能的な協調の欠如がみられ、通常、はっきりした組織の塊をつくる。良性と悪性の両方があり、悪性新生物は、癌、癌腫及び肉腫を意味する。

(9)differentiation、分化度
 腫瘍がその起源となった正常な組織にどの程度似ているか否かを意味する。

(10)grade、異型度
 正常な組織、細胞と比べて個々に形態学的に異なる程度、度合いを意味する。また、ICD-O以外の分類で独自に採用している腫瘍の様々な段階を、単に「grade」と表現している場合がある。



本文は、延々あるのですが、その中で、肉腫に関する部分の中で

889-892 筋腫性新生物
          という部分があります。889*-892* という範囲です。この中には
8890/0 平滑筋腫、NOS
8890/1 平滑筋腫症、NOS
8890/3 平滑筋肉腫、NOS
という分類があります。
NOS というのは、要するに悪性度などがよくわからないと言うことです。
NOS (not otherwise specified、他の方法では特定されない)
スラッシュ「/」の後ろが3のものは「悪性」です。

ですから、平滑筋の場合、
■0=良性、
■1=良性か悪性かわからない、
■3=悪性という
3つにわけることが出来ると言うことですし、名前が違うので
■平滑筋肉腫 なら 悪性
■平滑筋 なら 良性
■平滑筋腫症 なら 良性か悪性かはよく分からない ということも意味しています。

さて、その次に
893-899 複合性混合新生物及び間質性新生物
という部分(893*-899*の範囲)に、子宮内膜間質肉腫が出てきます。

8930/3 子宮内膜間質肉腫、NOS(C54.1)
8930/3 子宮内膜間質肉腫、高度(C54.1)
8931/3 子宮内膜間質肉腫、軽度(C54.1)

この3つです。
これからいえることは、子宮内膜間質肉腫は 

■よくわからない
■高度
■軽度

の3つに分かれると言うことです。
また、NOS は 高度と同じ番号です。
そして、「軽度」 は 「NOS・高度」 とは 番号が違います。

さらに、この3つが /3 であることから、3つ全てが 悪性であることになります。
軽度 は おそらく、「低悪性度」の部分と同じようなものですから
低悪性度も 悪性 だということになります。

8936 が 胃腸間質腫瘍 です。GIST と同義であると考えられます。

8936/0 胃腸間質腫瘍、良性
8936/1 胃腸間質腫瘍、NOS
8936/3 胃腸間質肉腫

とあります。まず8936/0 胃腸間質腫瘍は「GIST、良性」であると明記があります。
したがって、この場合は、良性腫瘍と分類できることになります。
「8936/1 胃腸間質腫瘍、NOS」となると、どちらかよくわからない。ということです
悪性度不明確 とも記されています。

「8936/3 胃腸間質肉腫」はっきりこうなると(名前自身に肉腫が入ってきます)
「GIST,悪性」とも記されていまして、悪性であるとはっきりします。

ということで、胃腸間質腫瘍 と診断名が付けば、良性か悪性かは判断できないということです。
胃腸間質肉腫 と診断名が付くと、悪性であると言えることになります。

GISTの場合、薬品耐性が付くかどうかというのも判断されるようですが、ここでは出てきません。

この後(この前にもですが)延々と病名が並ぶのですが、今日はこれぐらいにしておいてやります。
がん、の分類をしているというところから、この本がバイブルみたいなものなのかもしれません。

(2011/3/10追記)
大阪府の周辺の図書館で検索してみました。

国際疾病分類-腫瘍学第2版(1994.4)のある図書館

大阪府立中央(荒本)
大阪市立中央(西長堀)
奈良県立図書情報館(大安寺)

国際疾病分類-腫瘍学第3版(2002.12)のある図書館

国会図書館 東京本館
国会図書館 関西館
兵庫県立図書館(明石公園)

なお、各地の医科大学、歯科大学にはかなりありますが
普通、一般人は入れません。

東京都内は、都立図書館(南麻布)に3版があります。
これ以外の区立図書館は検索で出てきませんでした