和歌山毒物カレー事件で、林真須美被告(47)に対する
21日の最高裁判決は、検察側の状況証拠の積み重ねによる
立証について有罪認定のレベルに達していると判断した。
今後の司法判断に影響を与える可能性もある。
だが裁判員制度の模擬裁判では、状況証拠だけの事件で
4割強が「無罪」に。制度開始に向け、検察、弁護側共に
新たな対応が求められそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090422-00000007-maiall-soci
和歌山毒物カレー事件は、来月21日から始まる裁判員制度に
向けての、格好の裁判事例として、注目を集めた。
1審、2審では死刑判決、21日の最高裁では上告棄却の
判決が示された。異議申し立てが無く、再審請求が無ければ、
死刑判決の確定となるが、確定まではまだ当分かかりそうだ。
折りしも5月21日から、国民参加の裁判員制度が始まるが、
果たして同じような判決となり得るのか難しい問題を孕んでいる
と考えられる。事件を冷静に見てみれば、状況証拠のみで、
林真須美被告も自白をしておらず、果たしてこれだけの真理
解明で死刑判決が下せるのか、疑問である。確かに、被告は過去に
保険金詐欺で、ヒ素を使用して傷害致死の前科があり被疑者に
違いはないが、被疑者の近所は農家が多く、ヒ素を入手するのは
簡単である。さらに林被告は隣近所からのけ者的な扱いを受け、
動機の一つとして考えられるが、証拠としては弱すぎる。
かといって、全くのシロとは考えれない。
戦後の再犯事例を見ても、検察の行き過ぎた取調べで、
無罪になった例が多い。ここにも今回、裁判員制度を取り入れた
事由が隠されていると思う。世論は、死刑が当然のごとく雰囲気が
漂っており、司法の素人集団の公開裁判は、集団リンチに値する。
理性を働らかして、冷静な議論を積み、偏見なく結論を得るよう、
司法のプロである裁判官のみの裁判より、公平無私な市民を
裁判員に起用することに、期待もするが、反面、世論に流されないか
危惧も少しある。