
たとえば、私は○○太郎という名前が好きだ。
金太郎にも、桃太郎にも、少なからず、胸がキュンとなる。
もちろん、いま息子が生まれたら「何とか太郎」にする。
このご時世、太郎がつく名前はなんと新鮮なことか!と、
心の中で、そっと思う。
最近では、詩集をよく読む。
特に、萩原朔太郎(サクタロー)、谷川俊太郎(シュンタロー)
・・・太郎でしょ。やっぱり。
シュンタローの『二十億光年の孤独』は、素敵だ。
今更・・・だなんて、言わないでね。
なかでも、
『中略・・・ネリリし キルルし ハララしているか』
という言葉が好き。
この言葉に、特別な意味なんて、きっとない。
でも読んでいると、この言葉がぴったり。
変な言葉!変な呪文!変な表現!!
でも、ぴったり。
シュンタローの言葉は、ちょっとキラキラしている。
同じように恵まれた境遇で、むしろ、顔立ちが整っている
超男前のサクタローは、ダーティーな感じ。
そんな悲しい気持ちなの?みたいな。
そんな挫折感を味わっているの?辛いの?って心配になる。
月夜の暗い夜道をひたすら歩いている、そんな暗さ。
きっと、人間は恵まれている境遇だとしても、
何らかの不安や、悲しみや、挫折感は味わうのだろうと思う。
それは、人間が人間性を獲得するが故の必要なもの、なのかもしれない。
それでも、私は、
恵まれていても、恵まれていなくても、
やっぱり、キラキラするような言葉を紡ぎだせる人間のほうが、
ずっと、ずーっと、幸せに思える。
幸せなんて、ときにはわからない。
ときには、見失ったりもする。
だけど、それが『生きる』ということの何かであるのなら、
そのときの気持ちを、言葉に紡ぎだすときに、
変な表現でも、ちょっとでも、いい言葉で言いたい。
誰かが、キュンとするような。
誰かが、つーんとするような。
そんな言葉を。
しなやかで、美しい言葉を、私は探してみる。