110


とにかく、私は29歳になった。具合の悪いまま。
去年も誕生日は体調が悪かった。一昨年は、土砂降りだった。
その前は・・・・台風が直撃した。

年に一度の私のイベントだ。間違うわけもない。
たまには、万事快調な誕生日を迎えてみたいものだ。

人生の殆どが、万事快調ではない日々なのに。
むしろ、無事に終わった日はホッとして帰ったりする。
良い事があったりすれば、有頂天になる。
それは、日常の大体が素晴らしい日々とまではいかないからだ。

人生の殆どが、万事快調ってわけじゃなくていい。
だけど、自分って奴は少しでも、ちょっとでも才能があって、
いや、才能とまではいかなくても、人よりは飛び出た特技があって、
これだけはひょっとしたら、もしかして、上手くいっちゃうんじゃない?みたいな
希望的観測を自分に見出したりしたい。

そして、その希望的観測に歩き出して、
たまには脇見しても、すべからく順調で、夢を見て、
途中で誰かと話し込んでいても、やっぱり自分の光る星だけは変わらないのに、
いつのまにか、それが星じゃなくて誰もが知っている月だったりして。

誰だって、自分は無理なんだって言いたくない。
自分の中で自信のあったものが、実は勘違いでしたって、
認めるのは勇気がいる。
私より、あなたの方が能力があります、というのは辛い。
でも、いつまでも月じゃないふりをしたって、
自分には星が見えているって言い続けたって、
なんにも変わったりはしないし、希望は膨らんだりしない。


私だって、自分はダメな人間なんだって思いたくない。
夢や希望が適えられないかもしれない、と知ったとき、
簡単には認められないかもしれないけれど。


私の人生が続いてくれるのなら、
思い切り悪あがきしたから、
ダメだ、という現実を受け止めるのも悪くない。