江國香織さんの『落下する夕方』を読み終えた。
本の中にいる『華子』は、人を引き寄せる魅力満載。
いや、引き寄せられるのではないんだなぁ・・・・。
好きなことしか出来ない、というか。
全ての人を味方に出来るし、全ての人を敵にもする。
彼女の周りで生きた人たちは、彼女と過ごす時間で気づくんだ。
現実では生きていけない自分と、現実に生きていかなくてはいけない自分。
『華子』は、現実では生きていけなかったから。
普通とか、まともとか、そういう次元では生きていけない人。
誰もが、心の中に、無意識の中に、小さく生きる小さな自分。
それが『華子』なんだ。
時々、思わない?
後から考えると、どうしてあんな事を云ったんだろう?と。
どうして、あんな事をしたのか解からないっていうこと。
それが『華子』なんだよ。
『華子』は、最後に自分で命を絶つんだけど。
それは、言い換えれば現実に生きようとするときに必要なことだから。
人々の中で生きていくということは、
きっと、少しずつ歩調を合わせるように、
現実で生きていくために、
自分を殺さなくてはいけないときもある。
それは、哀しいことじゃなくてね。
失う、というよりも。取り込もうとするところ。
私にだって、自分がよく分からないもん。
でも、それでいいんだと思う。
『華子』は死ぬ代わりに、
周りの人たちに『生』を、もう一度与えてくれる。
私にも。
あなたにも。