以前から私は、愛されたがりだった。
人はみなそうだけど、私は愛されなければ、私の存在も意味も自信もなかったから。
人よりも、それが強い気持ちにあったと思う。
だけど、愛することは難しかった。


小さい頃から私は、母から父の悪口を、父から母の悪口を、いつも聞かされて育った。
それは哀しいけれど、笑っているしかない。
二人が離婚したとき、ホッとしたのを覚えている。
それから、また二人は再婚するけれど期間限定の条件付きだった。
私は何も信じていなかったから、人が人を愛することは永遠じゃない、と。
愛することは、生きていく上での駆け引きなのだ。
愛されなければ、それは死ぬより辛いかもしれない。
それだけが、私の事実だったから。

私には、欲しいものがずっとある。
無条件に無償に愛されること。
私を失ったら死んでしまう、そんな気持ち。
それを得ることだけが、私の生きる意味だと思ったから。
なのに、心から信じることや気を許すことが出来なくて、誰かと繋がっていく未来は何処にも無い気がしていた。

誰が悪いわけじゃなく、単に私が弱すぎて、私が自分を信じていなかっただけ。

今なら、少しだけど分かる。

TADが私に注いだものは、愛情だけではなく

人との繋がりの強さや何かを信じることの本質をくれた。

彼は私がいくら酷く傷つけても、泣いていても

必ず、私を信じてくれたから。

だから、思う。

たくさんのものは、いらない。

私は、私の弱さで誰かを傷つけない、背負う何かで哀しませない

そんな強さだけがあればいい。

それから、私が無償に彼を愛せることが出来ればいい、と。