ワタクシ,

子どものころから推理小説が大好きで。

ベタなところでは

シャーロックホームズ様。

大人になってからは

いわゆる「新本格派」と呼ばれる

館ものや,嵐や雪の中の山荘ものなどを

愛読してまいりました。

 

ドラマで言えば,古畑任三郎。

 

犯人が分かっていてもいなくても,

探偵役の登場人物が謎を解いていく

過程を描いている作品が大好物です。

 

なのに,このドラマの原作は

全く知らず,

このドラマを通して

大好きなシリーズが一つ増え,

原作本は

ドラマが終わるのを待ち切れず

先に読んでしまった回があり,

失敗したーっと思って

そのあと

読むのをガマンしたのを覚えています。

 

なので,このドラマは

私的にドストライク。

おーのさんファンで,

おーのさんがこのドラマの

主演をやるってんじゃなくても

きっと観たドラマだったと思います。

 

リアルタイムで見てた時は

おーのさん好き好き大好き時期

だったので,

話の展開や芹沢さんの絡みも

もちろん大好物ではありましたが,

榎本さんの中の人にも

集中しちゃいすぎてました。

 

今回,

しばらく寝かせた後の視聴で,

且つ,

当時よりは落ち着いた気持ちでの

視聴のため,

榎本さんの中の人の

ビジュアルだけでなく,

細部の演技への

気の遣いようにも

いろいろと気づけました。

 

まずは

榎本さんのキャラに

見事に憑依しているおーのさん。

当時,テレビ誌等で語っている

セリフの多さと大変さ。

「魔王」では

メンタル的に大変だったのかなと

推察しましたが(私見です),

「鍵部屋」はセリフ覚えや表現,

すごい押せ押せスケジュールの

中での撮影など,

環境や要素的な大変さが

見受けられました。

 

当時からすごくリピートして

視聴してしまったため,

話の展開はほぼ覚えているのに,

何度見直しても

新しいツボが出てきます。

ここでは,話の展開ではなく,

榎本さんの中の人の

おーの氏周辺の人物などに

着目して述べたいと思います。

 

個人的な細かいツボは,

1話で言えば

密室の謎をすべて解いておいて

「あなたが犯人とは言ってませんよ」

と言って山荘のソファに座り,

そのあと全く動かなくなっちゃう主役。

ものすごい斬新さを感じました。

その動かない様子も,座る姿も,

全てツボ。

 

2話の

「人の評価は当てにならない」

というセリフは,

当時グッと来たものでした。

 

3話では

被害者の倒れていた

縄の中に寝て,

扉を開けてと頼み,

顔ギリギリに扉が開いた時

ピクリともしなかった演技力。

(自分だったら,

 当たらないと分かっていても

 絶対びくっとなる。)

あとは

当時の予告で何度も流れた

「青砥さん,彼氏いますか」

のくだりに,榎本さんの

優しさと人間らしさを

感じ取ることができました。

 

4話では

予定調和の指スリスリを見た

純子さんが

「皆さん,密室は破れました」と

言ってるそばで,ピンボケで

「えっ?それ俺の…」とでも

言いたげな様子の榎本さん。

 

5話では

出だしで純子さんが友人と

新居で話してる後ろから

ぬっと出てくる榎本さん。

芹沢さんと鴻野さんで

榎本さんを取り合い,

榎本さんがつれない様子で

振り払う場面も好きでした。

 

6話では

純子さんが犯人と対峙した時に

ヒロインを助ける

ヒーローのように劇場に入ってくる

榎本さん。

 

7話では

長野のバス停で

「そのままで」止まっちゃった

榎本さん。

捜査が終わって純子さんが

家を不気味がっている様子を,

無表情ながらもちょっと

おもしろがってる風な榎本さん。

 

8話では

榎本さんのかっこいいセリフを

まるっとパクっちゃう芹沢さん。

この3人の関係性が,ラストで

あんなふうに変わっちゃうなんて…

と最終回寂しく思ったものでした。

あとは,この回だったかな?

パソコンを見ている榎本さんの

顔の横に純子さんが近づいて

モニターを夢中になって見てて,

榎本さんがきょどっちゃって

黒目が微妙に動いている演技に

驚きました。

 

9話では

3話同様,限りなく黒に近い

グレーな感じの貿易会社の

社員さんたちの恫喝に

ビクともしない榎本さん。

光男さんの娘さんに

翻弄されている榎本さん。

ラストで娘さんに「ブランコで

遊ぼう」と差し出された手に

差し出す榎本さんの手の演技。

この当時は

光男さんが平兵衛さんとなって

2016~2017に

濃い形で共演するとは,

全く想像してなかったし,

(当たり前だ)

今回観て,「平兵衛さん!」と

思ってしまう自分にも

驚きました。

 

10話・11話…

当時,

「あー,もうすぐ終わっちゃう」と

非常に寂しく感じたことを

思い出しました。

特に10話は

警察に連れて行かれて

11話へ続くとなり,

次回を早く観たいけど,

次回が最終回だから,

終わっちゃうのは寂しいから,

早く来てほしいような,

来てほしくないような…という

矛盾した気持ちになったのを

思い出しました。

鴻野さんは,

あんなに榎本さんを

芹沢さんと取り合ってたのに,

あんなに意地悪なことを言うし,

11話では

あんなにチームメイトとして

盛り上がって協力して

いい感じだった3人だったのに,

榎本さんは一人で解決して

何も言わずにどっか行っちゃうし…

終わった後は

すごく寂しくて,辛かったことを

覚えています。

でも,この作品に合った

ラストだったと思います。

 

ラストシーンもそうでしたが,

怪しい榎本さんの笑みの表情と

お決まりの指スリスリの後の

美しい手のアップには,

毎回やられてました。

 

この役は

おーのさんじゃなきゃ

成立しなかったんじゃないかな。

と思わせてくれるドラマでした。

 

「魔王」もそうでしたが,

この作品もスタッフさんの

ものすごい愛情を感じたドラマでした。

密室の模型だったり,

カーギーだったり,

オープニング映像の

ヒントの仕込みだったり。

 

スタッフさんに愛されている作品に

たまたま主演されるのか,

それともおーのさんが座長だから

スタッフさんに愛される

作品になるのか…?

 

今回,

この記事を書こうと思って

観たわけでなく,

おーのさんを自給自足する

目的だったんですが,

思わず

何度もリピートしてしまい,

しばらく寝かせなければ

ならない状況。

 

そーいえば,

この作品はSPがありました。

 

またやってくれるといいけど,

セリフとかタイヘンそうだしなあ。

原作も,新作がそんなにないと,

当時ちらっと小耳にはさみました。

 

またいつか,

おーのさんじゃなきゃ成立しない

っていう役に巡り合えたら

演じるご本人も,

作品を観るファンにとっても

幸せなことです。