最終章、前編
東京での活動期間は、NightingeiLというLa'Muleの紺さん率いるバンドのローディーをやらせてもらって大きいイベントに付き添ったりしていました。
環境はとても恵まれていたと思います。
あのまま続けていたらどうなってたかなぁと考えた事もありますが、今の人生を邪鬼さんも僕も楽しめているなら解散した事は結果的に良かったんだと思っています。
話は戻りますが、自分の中でいつ邪鬼さんに辞めたいと話すか迷っている時期に、事件は起こります。
東京で出会ったバンギャとエヴァ破を観に行く道中、ホームで電車を待っていた僕は遂に栄養失調で前面から受け身無しでぶっ倒れました。
顎で全体重の衝撃を受け止める。
倒れる直前に気を失い、目が覚めると目の前は血の海。
全て僕の口から流れ出たものでした。
奇跡的に『僕医者です!』みたいな人が駆け付けてくれて、応急処置かなんかしてくれました。
そしてすぐに担架で運ばれ病院へ。
薄ら残る意識の中、通る人全員に見られていた感じはありましたが何より痛みが酷かったので恥など一切感じませんでした。
倒れた時一緒にいたということで救急車に同乗するバンギャ。
彼の名前は?歳は?など色々聞かれてましたが当然、
『分かりません。』
あなた達はどんな関係なんですか?と聞かれてましたが何も答えられずに黙ってたのが本当申し訳なかったです。
今でこそマッチングアプリで会ったからわかりませんとかなんでも言えそうですけどね、当時はたぬきで出会ったなんてなかなか言えないですからね。
病院に着いてすぐ適切な処置をして頂き、診察と採血と点滴をしました。
顎の骨と奥歯がバキバキに砕けていました。
そんなボロボロの状態なのに点滴の後一旦帰ることになり、邪鬼さんに連絡を入れました。
そして最後まで待っていてくれたバンギャを邪鬼さんと一緒に送りました。
彼女とはもちろんそれっきりです。
邪鬼さんと2人になって、なんで飯食えてないって言わなかったんだと怒られ、帰る前にマックに連れてってくれました。
今だから言えますが、確か全部食ったんですけどマジでこれがめっちゃ辛かった。
奥歯もボロボロで痛いし、何より顎の骨、顎の骨って言うか頬骨?左右の頬骨が折れていたので物を噛む事がほとんど出来ませんでした。
あまり噛まずに飲み込んだ記憶があります。
次の日、手術を受けました。
上下の歯茎のそれぞれ左右、計4本のボルトを打たれ、上下のボルト同士をワイヤーで固定。
見事どうやっても自力で口が開かない状態になりました。
食事も今回は物理的に出来なくなり、ウイダーインゼリーみたいなやつだけで過ごしました。
そんな状態で2ヶ月過ごしていたので最終的に体重は45kgまで落ちました。
今より25kg軽いです。
その状態でライブも一度だけやりました。
出待ちは喋れないからすぐ帰りました。
気持ち的にも身体的にも限界の僕は、邪鬼さんに全て打ち明ける事にしました。
邪鬼さんの前にしんたろーに先に言いました。
彼もバンドに対しての熱が冷めていて、話し合いの末一緒に辞める事になりました。
2人が抜けるという事がどういう事かは分かっていました。
邪鬼さんを呼び出し、話出します。
『やっぱりそうか〜。だと思ってたよ。』
自覚はありませんが、表に出てたみたいで薄々勘付いてはいたようです。
とにかく色々話しました。
一度は引き止められましたが、こちらの気持ちは固まっていたので最終的には受け入れてくれました。
そして、ブラックPIGの解散が決まりました。
自分から言い出したのに心に穴が空いた感覚でした。
自分勝手ですね。
それからすぐ、怪我の件もあり母親と札幌の親友からとにかく札幌に帰ってこいと連絡があり、僕は戻る事にしました。
次回、最終章後編
