今日は本を読んで思ったことをつらつらと。

読書が苦手な私だが、本が届いてすぐに読み始めてそのまま2時間かからずに読了してしまった。


学習障害がどんなものかの解説や支援について書かれた本はKindleで沢山読んだ。

読めば読むほど混乱して、現在は娘の学習障害疑いについては対策が滞っている状態。


不登校対策については、適応指導教室の見学の日程が知らされるのを待つのみ(ここまで来るのに時間と手間かかり過ぎ!)、な状態。

この数ヶ月はずっと宙ぶらりん気分。無駄に過ぎる日々。


娘は学習意欲を無くし、最初は細々と続けていた自主学習も拒否。

たまーに週1かそれ以下ペースで、促されて交換条件もある中、イヤイヤ頑張って、ブチギレながら漢字の読みを少し練習するくらい。

あとはタイピングのゲームも、基礎の基礎の簡単なところしかやらない。

まだアルファベットとしての認識ができていないようで、先に進むのを嫌がっている。

楽しくないんだろうな、と思う。


ここからやっと読んだ本の話。


この本は、学習障害の当事者の美香さんの生い立ちが、小説のように、本人の気持ちや周りの人の反応まで含めて、リアルに、しかし淡々と描かれたノンフィクション作品。

解説系ばかり読んできた私だが、この本は共感を持って読むことができた。

(私自身が、物語の方が頭に入って来やすいみたい?)

ご本人が、自分が学習障害と知るまでに長い時間が掛かったものの、中学の途中から特別支援学級に移ったり高校は特別支援学校に進んだりした経緯も描かれている。


面倒な手続きや審査の事が省略されているだけだとは思うが、京都は東京とは違うのか、中学の途中から特別支援学級に速やかに移籍したように見えて、少なくとも半年や1年もかかってはいないようで、我が子の今の状況と比べて羨ましいと思った。


似ていると感じる境遇の人の話を見聞きすると、どうしたって自分や我が子と比べてしまう愚かな私。


この本の美香さんは、穏やかで優しい性格で頑張り屋。

コミュニケーション能力にも問題なさそう。

そしてお母さん思い。

だから不登校にならずに(何度か登校拒否状態にはなったけど短期間で乗り越えたらしい)、自分が過ごしやすい場所を見極めてそちらを選び、成人してからも学習障害を受け入れつつ、自立して、前向きに絵本作家になるという夢を追いかけていらっしゃる。

周りのサポートもあるだろうけど、本を読む限り、ご本人のやる気と努力の賜物といか言いようがない。

美香さんに幸あれ!

と言いたくなる読後感。


比べても仕方ないのだけど、うちの娘は美香さんのように、前向きにこの後の人生を送れるのか、不安になってしまう。


美香さんの母はシングルマザーで、生活費を稼ぐために必死だから、そんな母に迷惑をかけたくないと頑張る姿が描かれていた。


かたや、ずっと在宅のフリーランスで、現在は仕事が減って半分以上専業主婦みたいな暮らしをして、更年期障害とメンタル不調でよくゴロゴロと寝ている私が母だと、母に心配かけたらいけない、私も頑張らなくちゃ、なんて、思う日は来ないのかもしれない。

生まれた時から娘のご機嫌取りをして来た執事のような母を持った学習障害疑いの娘は、自立するチャンスも失い続けているのかもしれない。


いやしかし、うちの娘はまだ10歳。学習障害かも?と親が気づいて、不足ながらも各所に相談はしている。

これから変わる可能性は大いにある。のか?


この本を読んで参考になったのは、知的遅れのない学習障害の子も、特別支援学級の在籍の方が適しているケースがあるのだという事例が、詳細なエピソード付きで描かれていたこと。

通常学級ではいじめの対象になったり、他の生徒たちの殺伐とした態度に居心地の悪さを感じていた美香さんが、心地よい居場所を見つけられ、そこでは優等生として扱われ、学級委員を努めたり特技を伸ばしたりして自信を付けたこと。


うちの娘にも、そういう居場所が見つかると良いな。

今のままなら、中学校は学区内の公立中に上がるだろうけど、娘に合わないのは確実。

通級はあるけど、通常学級に在籍しつつ週1だけ取り出しなんて、無理だろうと思える。

隣の学区には特別支援学級があるらしい。

越境して通えば良いのか?

もし私がそれをよしとしたとしても、ハードルがいくつもある。

知的障害じゃないから対象外、と言われたらそこでおしまい。せいぜい通級。そしてやっぱり不登校?

杉並区では特別支援学級でも通級でも適応指導教室でも、とにかく何重にも面談や審査があるイメージ。

会議が開かれて許可が出てやっと通えるようになるもの。

ゴールにたどり着くまでにかかる時間が長すぎる。


それから学習については、中学生でも小3まで戻って、何度も繰り返し指導を受けても忘れてしまうから、覚えるまで何度も指導してもらってどうにか頭に定着した、というエピソード。

美香さんはそれで理解ができるようになったことで勉強が面白いと思えたと書いてあったけど…。

学習障害だからといって特別な手法があるわけじゃなくて、レベルに合わせて繰り返す以外ないのかな、と諦めがついたような、がっかりしたような。

やっぱり本人にやる気がなければ無理なこと。


うちの娘の学習に関しては、本人にやる気が出るまでやらせる事は不可能だし無駄だし、やる気が出るような環境に身を置かないと、やる気にならないだろう。

通常学級に居ても自分が勉強がわからない現実を突きつけられるだけで、やる気は起きない。

娘はそういう気質。


娘にとってより良い支援は何かを考える時に、美香さんの物語を思い出して、「心地よい居場所探し」をゴールに定めようかな、と、今はそんな感じかな。

そんなんじゃフワフワしててダメな気がするけど。


学習障害の検査を受ける最適なタイミングを見極めたい。


早い方が良い、と言われるけど、どうしても今じゃないと思える…

根拠はない。