先日の寝起きの第一声。
「具合悪い」
ああ、学校休みたいんだな、とすぐわかった。
とりあえずいつものようにテレビを見ながら朝食の菓子パンを食べるように促す。
その日は珍しく夫も起きていて、面白いYouTubeをテレビに飛ばして流してくれて、父子で鑑賞。
娘はゲラゲラ笑ったり、とても具合悪そうには見えない。
これで気分良くなってケロッと登校するかな、と思って見ていると、ときどき「具合悪い。行かなくちゃだめ?」と聞いてくる娘。
思えば前の晩、寝る前から空咳をして見せて「ちょっと具合悪いかも。明日大丈夫かな…」と布石を打っていた娘。
前の晩から娘の計画はスタートしていたのだ。
息子の不登校経験のおかげで、別に体調悪くなくても、どうしても行きたくない気分の時は休んでしまってもいい、とハードルが下がっている私。
加えて、更年期で疲れていて、娘を説得するエネルギーも枯渇している。
どっからどうみても元気。特別嫌なことがあるわけでもなさそうな娘が学校を休みたがっている。
頭に浮かぶのは折衷案の早退。
「学校行って、具合悪くなったら保健室に行けばいいよ。どうしても辛ければお迎えに行くからさ。」
「もう、わかったよ。」
と、しぶしぶランドセルを背負って玄関へ向かう娘。
玄関で、
「何時間目に保健室行こうかなあ」とつぶやく娘…
計画は着々と進行中。
2時間経った10時過ぎ、小学校の養護教諭から電話が来た…。
思ったより早かった!
お迎えに行って、元気な娘を連れて帰って来た。
1時間目だけ授業を受けて、2時間目は保健室で過ごし、まだ具合が悪いからということで早退。
養護教諭の先生も、仮病だなとは見抜いていたと思う。
でも優しい時代というか、本人が具合悪いと訴えたら、嘘つき!とは言わない今の先生たち。
コロナもあるし。
体調不良を訴える子を学校に残しておくメリットは学校にはない。
ちょうど廊下で担任の先生にも会えたけど、
「疲れたんですかねえ」
「運動会が近いからですかねえ」
「明日はリレーの練習あるからゆっくり休んでね」などと優しい。
息子の時の先生はもうちょっと根性系だった感じ。9年の差なのかな。
だから息子も無理してたし私も無理させてしまったな、と今ならわかる。
娘はもう朝の時点で、絶対に保健室に行って早退する!と決めていた。
有言実行なのすごい。元気なのに「具合悪い」と言い張る胆力もすごい。
私や息子にはできない。
(夫はできるのか?)
帰り道はもう本当に嬉しそうだし元気で、変に演技を続けない所も潔い。
「手ェつなごっ!」とか言ってくるくらいご機嫌。
最近反抗期で母を拒絶する場面増えたのに。(女子の思春期は早くて寂しいなあ)
有言実行もすごいけど、やりたくないことはやらない不実行力もすごい。
漢字覚えない。九九覚えない。
でも宿題はやる。やればOK。覚える気はない。
一体どんな大人になるんだろう、この子。
半分は楽しみだけど、半分ものすごーーーーーーーく心配。
何か一芸だけでも秀でていたら、と思うけれども、習い事も「やりたくない!」と拒否。
早退した翌日は元気に登校して行きましたとさ。