息子がまた苦しそうにしていた連休明けの朝のこと。

 

最近は朝起こさなくても起きてきていたから、こういうの久しぶり。

「学校には行きたいけど体が痛くて動けない」と吠える。

連休中薬を飲み忘れたと言っていたけど、やっぱり薬が効いていたから最近起きられていたのかな。頑張れていたのかな。

だったらますます薬はきちんと飲んでほしい。

しかし、薬もいちいち声かけられないと飲み忘れるとか、いつまで親を頼るのか。自分でスマホのタイマーとか使って工夫してくれ。

 

遅刻してでも行くべき、とも思いつつ、遅刻するとますます苦しくて、学校に着いても教室に入れなくて引き返してきたことも何度もあるから、こういう時の言葉かけはだいたい「無理しなくていいよ」になる。

身体に症状出てるっていうのは、メンタルがやぱいってことだしなあ。

甘い親だから息子も甘える。

厳しくした方が息子のためなのか?

メンタルが元気なら厳しくもできるのに、っていう考えがもう甘い?

いつまで甘えさせたらいいんだろう?

不登校になってからずっと同じ考えがグルグルしている。

 

それでも私も不安だし、不甲斐ないしもどかしいから、つい息子にいろいろ話を聞いてしまう。息子もべらべらと良くしゃべる。くだをまく感じにはなるけど。

 

学校がなぜ嫌なのか。

結局友だちがいないから居心地がわるいのではないのか?

友だちがいないのはなぜか。

 

友だちという定義が重いのかもしれないというのは前から思っていた。

友だちというのは、その時その時に同じ時間と空間を過ごすもの同士が、お互い楽しく心地よく面白くすごせるように気を使いあい、それを繰り返す顔見知りのことをいうのではないか。お互い楽しく過ごせるからまた会いたいと思える関係。

などという話をしてみた。

実際、中年になった私と”友だち”の関係はそんな感じ。

そういう話をしたら、「お母さんて友だちいないんだね」って言われたw

 

息子のイメージする友だちはきっと、「絆」とか、「心が通い合う」とか、そういうのぽい。ジャンプ漫画の影響とか、学校の標語の悪影響な気がする。

仮にそうだとしても、友だち付き合いの最初はお互いに気を使いあうことには変わりないと思う。

子どものうちはそんなに上手に気を使えなくて失敗するのもわかるけど、大人になるってそういうことかもね。

息子の気の使い方は極端すぎる。

 

「世間話でも軽く話しかけてみたらいい」とアドバイスしたんだけど、「そんなの無理」っていう息子。

「今声かけれたら嫌かなと思ったら話しかけられない」って言うけど、それは息子が「今話しかけないで」というオーラを発しているってことだろうな。

 

私が高校生の時にも、クラスに一人、休み時間には机に突っ伏して寝てるような「俺に話しかけるな」っていうオーラを出してた男子生徒がいたけど、いつの間にか中退しちゃったなあという記憶がよみがえる。

 

いろいろ話しているうちに出てきた言葉は、「あの高校は自分の良さを生かせない!」という嘆き。

自分の良さは何?と聞いたら、「優しいところ」と息子。

「係活動とかないから、手伝うとかができない」、って。

なるほど、小学校の学校の仕組みが息子にとっての学校なんだなと思った。

中学校でも、たまに登校すると、積極的に手伝いを申し出ていたことを思い出した。いつも担任に褒められた。褒められたからそれが自分の良さってなったのか。なるほど。それって「優しい」で、合ってるのか?
優しさを発揮するのに、学校の仕組みを利用しないといけないって思ってるってことだな。

誰かが黒板消し係だったら、それを手伝う、とか。

でも生徒に負担の少ない息子の高校は、日常的な係活動など存在しないらしい。だから良さを生かせないって。

 

なんか、ズレてるなあ…。

 

ちなみに、文化祭委員とか、生徒会とか、華やかな役決めの時は出しゃばってはいけないと遠慮して、誰も手を上げなかった選挙管理委員会を引き受けたという息子。担任には感謝されたらしいが。

優しさの空回り?

 

 

息子は多分ちょっと普通の17歳より幼いところもあるから、人よりも時間をかけて成長していかなくてはいけない。

高校がもっと安心して通える場所だったなら良かったなあ。

 

転校も考えないといけないのかな。

息子が今の考え方のままだとどこに行っても一緒だと思うけど。

息子もそれをわかっていて、転校はしたくないと考えているのだろう。

 

 

半月位前から、習い事的なものを始めて、少し活動の場が広がった息子なので、その効果がすぐに出ることを期待したけど、じっくりジワジワと時間をかけないとダメみたい。

新しいことにチャレンジして、良い変化があるのは間違いないんだけど、新しい場所が大丈夫だったがゆえに、通っている高校がしんどい場所であるのが際立ったとも言える。

それも含めて悩むしかないのかな。

 

まあいいや、悩め悩め。

私も、ちょっと息子の調子が良くなったからって調子に乗りすぎたかな。