道徳感情はなぜ人を誤らせるのか~冤罪、虐殺、正しい心」という本を読了しました。

 

二俣事件についての本を読みたいなと思っていました。また、免罪について色々な本や記事を読んできたのですが(映画もありました)、ほとんどが、人間のエゴだったり、自己中心的な理由、権力の濫用、国家のシステムの問題、そういった切り口でした。

 

ただ、行動経済学の本を読んだり、人間の認知の本を読んだりするうちに、実は、問題のある捜査や尋問をしている警察官も、濡れ衣を無実の人間に押し付けているのではなく、自分が正しいと思っていることを、正しいがゆえに一線を越えてしまっているだけではないか、とふと思いました。

 

そんなときに、アマゾンで偶然見つけたのがこの本です。

 

この本、分厚いだけでなく、主語がわかりづらいなと文章が微妙(著者の方ごめんなさい)です。更に、話が浜松事件に始まり、大戦中の司法省と内務省の話にとんだかと思えば、戦前の科学捜査の開祖、認知バイアスの話からアダム・スミス、そして最後は二俣事件にかかわった山崎警部の話へと、一見脈絡もなく、著者の情念のまま動き回り、かつ、それぞれの話がそれなりに深く書かれているので、読み進めるにはなかなか大変・・・なはずなんですが、著者の思想(思い?)の面白さに、一気に読めてしまいます。エドモンド・バークトクヴィルまで出てきて興味深かったです。