平成23年4月は地方統一選挙が執行された。

我がまち相模原市南区にも候補となる方達が激しい選挙運動のデッドヒートが繰り広げられていた。

 そんな選挙イヤーのある日、溝渕誠之先生がうら若き美しい女性を伴い私の前に現れた。

 「今度、立憲民主党から出馬するにしなさんだよ、応援よろしくお願いいたします。」と紹介され、溝渕先生は自民党なのに立憲民主党からの新人を引き回しして、一体どういうつもりなんだろう?とかなり突っ込みどころ満載であったが話を聞いてみることにした。

 どうやら、彼女の弟さんに自閉症の障害があるらしくそのために立候補を決意したという立派なストーリーがあった。

 「わかりました。溝渕先生がおっしゃるなら私も仲間に声をかけてみます。」そう言って微力ではあるが私は自分のネットワークを駆使し応援することにした。

 子ども食堂の運営に携わる私の友人も障害をもつ弟さんのために懸命に出馬を決めたことに感激し、障害をもつ児童などのために活動して、その世界では有名な相模女子大の河尾准教授にまで話をしてくださり、「障害をもつ人びとに光をもたらそう」としてくださる議員候補のために見えないところで活躍してくれた。

 にしな議員は第四位という新人としては素晴らしい順位で当選を果たした。それは、人びとの期待が現れたものであると思う。

 私は、彼女の事務所に当選のお祝いに行き一枚のメモを渡した。河尾准教授を繋ぐ友人の連絡先である。当選をしたら、障害をもつ人びとのために活躍する上でネットワークを持って頂けたら幸いだと思った。

 一人の力は弱い、困った時に相談したりできるネットワークは多くあったほうがよいと思った。友人から、障害をもつ人びとのために立ち上がってくださったのだから尽力は惜しまないとの声も預かっていた。

 しかし、にしな議員は河尾教授に連絡している様子はない。フェイスブックには、お祭りや他の候補者の応援に華を添えている内容の投稿ばかり、子ども食堂の運営に携わっていた友人も闘病しながら、にしな議員の投稿に障害者の方達のために活躍する投稿は、まだかまだかと期待していたが、それも叶わず、昨年の夏、他界した。

やるせない気持ちだ。だが、まだ、議員一年生だもの、仕方ないか

 「もう、当選から二年が経過したが福祉施設の見学、障害をもつ方への活動内容の投稿はないのかな?」と彼女に一票を投じた市民としてはやきもきするけれど、

 私は、枝野代表に言いたい。彼女のように障害を持つ人びとの為に活躍したいと入党した方達には写真映りがよいから仲間の選挙に華を添える係ではなく、福祉施設へ見学させてあげる時間を是非とも割いてあげて欲しい。そして、障害を持つ人びとのために活躍しようとする議員にとって、河尾豊司さんとのコネクションがいかにポイントになったであったかを精査してほしい。

 誰もが光あたる相模原へ、もう少しだけ、彼女の掲げたスローガンを信じて待ってみよう。