光の木

闇夜を照らす
光

まだ葉は少し青いな


赤くなったらまた違う光に見えるかな

流行

今年の流行は
紫
なんだって

じゃあこの花は
流行の色だね


でもこの花は
ずっと紫だったよ

バラ

きれいなバラにはとげがある
ってよく言われるけど


とげがあるから
きれいなのかも

誰にも触れられず
誰にも近づかせない


だからきれい

気高く凛とした
大きな美しいバラ

メリーゴーランド

メリーゴーランドに乗って
おとぎの国に出かけよう

メリーゴーランドに乗って
王子様に会いに行こう

メリーゴーランドに乗って
夢の世界に出発だ





でもね
メリーゴーランドって回っているから
すぐに元の場所に戻っちゃうんだよ


簡単には成長できない自分と同じ
また元のところに帰ってきたみたい


それでも何周も何十周も何百周も回っていたら
目が回って
別の世界に行けるはず


でもそれって結局幻想なんだね


自分と同じ
同じ場所を回って見えた世界って
結局幻想なんだよね



やっぱり自分の足で歩かなきゃ

町並み

あたしの育った町

大好きな町

高いビルに登って
幼い自分を思い出す


いくつになっても
ここに帰ってくると
ほっとするな

夕暮れ

夕暮れの公園


誰もいない
ブランコ


遠くで聞こえる子どもの声が

小さく小さくなっていく


薄暗い空に
一番星


明日も晴れるかな

観覧車

大好きなあなたと
青空の下で
観覧車


手を伸ばしたら
雲に届くかな


目の前に座るあなたに
もうちょっとで触れられそう


でもドキドキして
あなたの手には届きそうにないな

大好きなあなたと
初めて二人で
観覧車

もう一周できたらいいな

ススキ

秋の夕暮れ
ススキがゆれる

夕日をあびて
ススキはゆれる


長い夜の訪れを
そっと耳元で知らせてくれる



届きそうもないところの雲を
掃除しようと
大きく揺れた



秋の夕暮れ
ススキが染まる

都会

人が集まる

電車に車
人も物も
たくさん行き交う場所



高い建物を見上げると
四角い空が主張する

こんなにみんなをみてるのに
誰も僕に気づいてくれない

あたしが彼に言い返す

あたしにも誰も気づいていない
あたしも誰にも気づかない



明るく照らされた場所は
何を照らしているのだろう

恋占い

コスモスの花びらで
恋占い

スキ
キライ
スキ・・・・・・・


あの人はあたしのことをどう思っているのだろう



コスモスに願いを込めて

あの人には聞く勇気がまだ出ない

だからコスモスに
こっそり教えてもらおう



コスモスのやわらかな秋の香りにのせて
あたしの思いも届けば
いいのにな