医療ミスで、術後の容体の急変により
酸素吸入をする必要のある患者さんに
二酸化炭素のボンベをつないでしまい
最悪の場合、患者さんがお亡くなりに
なるニュースを聞くことがあります。

このニュースを聞くたびに、

なんでそもそも病院に二酸化炭素の
ボンベがあるのよ?

先生達、こっそりジュースを炭酸飲料
に変えて飲んでるの?


なんて、不謹慎なことを考えていたら
その謎が、この本に明記されていた。

★麻酔をめぐるミステリー
廣田弘毅 DOJIN選書 \1,600



さっすが!麻酔科医は、笑気ガスを扱う
だけあって、ガスの知識が豊富!

・患者さんへの体力的負担が少ない。
・術後管理がしやすい。
・患者さんの外見的違和感(縫い目が
小さくて済む)が少ない


などの理由で、腹腔鏡手術(ふくくうきょう
しゅじゅつ)が多くなってきていますが

=腹腔鏡手術=
腹部に3~15ミリ程度の穴を数か所開けて、
そこから腹腔鏡(内視鏡の一種)や専用の
手術器具を挿入し、モニターに映し出される
腹腔内の様子を観察しながら手術を行う方法。

開腹手術よりも患者の身体的負担が少なく、
回復も早いが、高度な技術が必要とされる。
体腔鏡手術


簡単に言うと、皮膚の下で外科手術を行う
こと。

…っていうことは、皮膚の下にスペースが
なければ、手術は行えない。

術野スペース確保のため、風船や東京ドーム
みたいに、何か気体=ガスを送り込んで
ふくらませる必要がある。

人体に害が少なく、取り扱いが比較的楽で
入手しやすいガスって?

二酸化炭素!


ということになったらしい。

え~~っ、酸素ボンベはいつもあるんだから
酸素でいいじゃん!

って思ったあなた!思い出して!あの実験を!

250mlの集気瓶に集めた、酸素の中でマグネ
シウムを燃やす実験!

たった250mlの酸素で、あんなに燃えるのよっ!

キッチンのガス台を見て!

電池で作るあんなに小さいスパークで、ガスに
火がついちゃうのよ。

酸素の詰まったお腹の中で…
電気メスのスパークが…

あああっ、赤ずきんちゃんのオオカミへの
おしおきより、オゾマシイ…

で、モンダイは…なぜボンベを間違えちゃうか。

ボンベの色は、酸素、水素、窒素、ヘリウム、
二酸化炭素など、それぞれ入れる気体によって
国際規格で決まっています。

だから、災害地へ国際医療チームが派遣されて
すぐに救援活動ができるのね。

しかし、それをつなぐガス管の色は、
日本の工業規格

ガス管の色とボンベの色は同じではない。

人間は、パニック=あわてている時に、同じ
色同士のものをつないでしまうようなミスを
おかす。

手術室の看護師さんと病棟の看護師さんの
習慣、慣れている作業の違いもつなぎ間違い
の原因になる。

ガスを作っている会社名が、××酸素(株)
だったりすると、あわてている頭には、
その名前が、ボンベに入っているガスの名前
だと勘違いしてしまい、ますます混乱してしまう。

それなら、いっそのこと病院専用ボンベを
作ったら?


しか~~しッ!

ガスの需要の大部分は、工業用。
医療用で使用しているのは、全体の数パーセント。

数パーセントのために、業界は動かない


なんか…私が町でもらってきたシャンプーと
コンディショナーのサンプルを間違えないよう
に、お風呂に入る前に、耐水性マジックペンで
「S」「C」って大きく書いておくように

または、小児病棟においてある酸素ボンベ
みたいに、キャラクターの大きいステッカー
を貼っておくとか…

酸素は、助けて!ドラえも~~ん!とかね。

ガスボンベ取り違いミスを防ぐいい方法は
ないのかしら?
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