★働かないアリに意義がある
メディアファクトリー新書 \740
長谷川英祐著



読みました。こういう本大好きっ!

副題は
社会性昆虫の最新知見に学ぶ集団と個の
快適な関係


なんだけど、私が一番好きな箇所はココ!

兵隊アリって、よく見る働きアリと比べて
身体が大きくて、特にアゴが大きいのが特徴。
専門職は、大きなえさを見つけた働きアリの
要請で現場に駆け付けて、大きな餌(例えば
セミの死骸とかね)を噛み砕くこと。

他種のアリが来ると真っ先に逃げてしまう。

生物の世界は、ムダをなくし、機能的になる
ように出来ている。

すなわち、超!合理的って事。

それでも軍人ですかッッッ!

とか言われても、
「餌を噛み砕く」仕事以外は出来ないの…

でも、なぜそういう行動をとるかと言えば、
兵隊アリは働きアリに比べて、体が大きい分
育て上げるまでにコストがかかっている
から。

この個所を読んでいて真っ先に頭に浮かんだのは

立川談志がまだ若かった頃、三遊亭円楽と2人で
海に遊びに行った。途中で円楽が沖の方で溺れて
しまった。しかし談志はそれを見ながら、まったく
助けようともしなかった。結局、他の人に助けられ
事なきを得た円楽。

円楽を助けに行かなかった行動を皆に後に詰め寄
られると、談志はこう言った。

俺と円楽の2人が死んだら落語界は終わる。
俺1人でも生きていれば何とかなる


当時、落語と言えば円楽と談志だと言われるほど
2人の才能は評価されており、嘘とも本当ともとれる
言い訳として、周りも納得せざるを得なかった…


アリの話に戻ります。

で、仕事を終えたアリ達は巣へ戻ると、内勤専門の
奴隷アリの所へ行って、おなかすいたぁ~~(アリの
コロニーは幼虫以外はメスだけだからね)何かなぁい?
その行動が、しつこいので、奴隷アリ達は邪険に扱う。

ぜんぜん奴隷っぽくないんです!

人間って勝手だなぁ…


勝手ついでに、研究者達の実像も紹介しますね。

「働きアリ」の2割ほどはず~~っと働かない。
と学会発表をした後、それが新聞記事になり
読者から「この研究した人、ヒマだよね」という
投書があった


でもでもでもでも、本当は…

1日7~8時間、小さいアリの観察を2か月以上
続けるというハードな研究で、観察担当の1人は
疲労が原因で途中で点滴を打ちながら、血尿まで
出した、まさにっ!血のにじむ研究だった…


私達が何事もないように生きていられるのは
イザッ!という時に、これ使えるかもっ!と
普段はムダと思えるような基礎研究をしている
研究者の方々が自分の長年研究していた成果を
出してくれるから。


先生方っ!ありがとう!