さまざまな蜂たちの産卵場所になる「ハチのおうち」。
2023年版モデルを使って、先日3年ぶりに親子を対象に製作ワークショップを開き楽しんでいただきました。私は蜂の話を存分に喋れて幸いでした(笑)
さっそく一般の方からも「欲しい!」との声がありましたので、残っている10セットをお分けいたします。
こちらから↓
そして、せっかくなので、もう少し木工所に頼んで刻んでもらい、その後もキットとして販売していこうと考えています。ただ、私が竹を切るのがけっこう大変なため、少しずつになりそうです(汗)
蜂と人が親しくなれる巣箱です。
小鳥の巣箱のように皆さんのお宅にも設置してみてください。産卵場所を探している蜂たちにとって、とてもありがたいおうちになります。もちろん、ここにやってくる蜂たちはつかまない限り絶対に刺しませんよ!
完成品はこんな感じです。
窓辺に置いてもいいですし、壁にかけることもできます。
以下、作り方を説明いたします。
まず、パイプを入れる本体の箱を作ります。10cm 正方形の板を速乾木工用ボンドで接着します。
底板の両端に壁板を載せて、1枚だけ斜めに刻んである天板を上に載せます。
何か重しになるものを載せて、最低3分待ちます。前後左右にズレがないか確かめてください。
3分以上経ったら、そっと逆さにして釘を打ちます。まだ完全に接着された訳ではないので、慎重に打ち込みます。
雨が当たらないベランダなどでしたらボンド接着だけでも大丈夫です。
次に屋根を接着します。
屋根材は2枚ありますが、少し幅に違いがあります。幅広い方の板の端に、狭い方の板を接着します。
本体と同じ高さなので、こんなふうにして重しを載せるといいですね。
写真を撮り忘れましたが、乾いたら釘打ちをします。見える所なので真鍮釘がいですね。
次に背板を接着します。
また重しを載せて最低3分。
乾いたら釘を打ちます。
いよいよ屋根を接着します。
本体の箱にきちんと接着させてから重しを載せます。
屋根裏部屋の窓を取り付けます。金具をこれ位にねじ込んでおくといいですね。
屋根にぴったり付けた状態で木ネジを閉めます。ここは取り外して中を確認できるようボンド接着はしないでおきましょう。
モンキジガバチやオオルリジガバチなど自分で泥性パイプを作る蜂たちがやってきます。
乾いたら釘で留めます。
そして、前面の板を取り付けるために、ちょっと面倒な蝶番を取り付けます。
ちなみに、この丸窓付き板は、洒落ているだけでなく、実は寄生蜂対策なのです。エントツドロバチがなんでエントツ状のパイプを入り口に作るかを考えて閃きました。
寄生蜂のシリアゲコバチやシロフオナガバチの産卵を観察していてわかりましたが、長い産卵管を刺すためには、狭いところでは刺せないのです。
シリアゲコバチの産卵 お尻を持ち上げて背中から産卵管が伸び湾曲して足元のパイプに刺しています。
シロフオナガバチもお尻を高く持ち上げて長い産卵管を挿し込みます。挿し終わると鞘(カバーしていた外側の管)だけを抜きます。
ですから、蓋をして1cmの隙間では産卵できないのです。
ただし、オオハキリバチの巣に侵入して幼虫を殺し自分の卵を産みつけるアカハラハキリヤドリの寄生は防げません。
ただし、閉めっぱなしにすると竹が湿気でカビが生える場合があります。また、蜂たちが気づきやすいように、普段は開けたまま設置してください。寄生蜂を観察するのも楽しいですよ。
三角吊金具を取り付けます。強い風が吹いてもいいように三点止めにします。
本体巣箱の完成です!
次はいよいよパイプです。
キットに付属しているのは細竹パイプです。本当は葦やイタドリなどパイプになっている植物の茎をさまざま準備したいのですが、なかなか調達が大変です。ぜひ、ご自分でも探してみてください。
ストローでもある程度は入りますが、ストローだけだと入りづらいです。自然素材に混ぜて入れると利用しています。
ポイントはさまざまな口径サイズのパイプを入れること。すると、体格に合わせてさまざまな蜂たちがやってくるのです。
竹の切り口は、チクチク痛いですし、蜂たちも入りにくくなりますので、面倒ですが付属の紙やすりでなめらかにしてください。
まずは細竹パイプを入れて、最後に隙間に細い紙ストローを入れて固定します。逆さにして、飛び出すパイプがなければ完了です。
山形だと10月初めまで蜂がやってきます。今すぐどこかに置いてみてください。
小学生の自由工作や自由研究にも最適ですよ。
注意点
・ふだんは蓋を開けておかないと、竹が湿気を吸ってカビが生える場合があります。
・3〜4年でパイプを更新してください。病気やダニなどで生まれられないパイプが増えてきます。
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