「按腹(あんぷく)」という言葉を初めて聞く方もいらっしゃると思います。
腸もみ、腹もみ(はらもみ)、お腹ケアと言い換えるとわかりやすいでしょうか?
それは日本の古来からの伝統医術で、江戸時代には盛んに行われていました。
東洋医学の診断法の中に「腹診」がありますが、日本では特に腹診が重視され、独自に発展したと言われています。
また、子供の頃、お腹が痛い時に母親にお腹をさすってもらったという方もいらっしゃると思います。
知人のお話しですが、義理のお母様との同居でイライラと、ストレスが溜まっていたそうです。
ある日そのお母様に呼ばれて、ちょっとお腹を出して!と言われて、お腹をさすったり揉んだりしてもらうと、イライラやお腹の張ったような苦しさ、胸のつかえがすっ〜と抜けて楽になったとのこと。
義理のお母様が原因だったイライラだったのに、お母様に治してもらいビックリしたとか.…
お母様の家では代々腹もみ(はらもみ)をご家庭でしていたとのことです。
このように医術や診断法だけでなく、自分や家族の健康維持を目的とした養生法としても、按腹は日本の文化として根付いていたと思われます。
この日本独特のお腹を大事にする文化も明治維新で西洋医学が入ってきてから廃れていきました。
最近になって腸内フローラを整える腸活や、腸と脳の関連性が話題になり、腸内環境がいかに健康維持の為に重要かがわかってきました。
お腹をケアする按腹施術は、
内臓の働きを活性化させることで、今盛んに注目されている腸内環境も整えることが出来るのです。
胃腸の不調を改善する為の施術と思われがちですが、そうではありません。
気血の巡りが良くなり、内臓の働きが良くなることで、自律神経が整い、自然治癒力も上がり、全身の不調を改善することが出来きるのです。