7月初旬に行った、台湾足もみ研修旅行!
まだまだネタは尽きません(笑)

台北2日目、開館と同時に入った国立故宮博物院。
とても広くて全部見切れない程の広さです。

2班に分かれて、若石足療中野店リフレクソロジーの施術者7名で向かいました。

皆が共通して興味を引いたのが、7月1日から始まったばかりの特別展

杏林春暖「書画に見られる古代の医療と健康意識」

その中でも「黄帝蝦蟇経」は、中国語がわからず、詳しいことが全くわからなかったのですが、とても興味深いものでした。
クリアファイルがお土産で売られていたので、後で調べようと購入!

一ヶ月の月の満ち欠け、月の中に兎と蛙、その下に人の体とツボの位置が示してあります。

一ヶ月の月の満ち欠けなので全部で30通りの絵図が記されています。

私達が想像したのは.…
「一ヶ月の月の満ち欠けに合わせて、必要なツボの位置が示された毎日の養生法」

つまりこの図を見ながら必要なツボに針、お灸、指圧などをすれば良いのかな?

と思ったのです。

しかし!

帰国後にこの『黄帝蝦蟇経』について調べてみると、まったく真逆の意味を持つものだとわかりました💦💦



『黄帝蝦蟇経』こうていがまきょう

故宮博物院のホームページによると

成書時期は漢代以降、つまり1500年前に「黄帝内経」の理論を基に書かれたもの。

気血の増減は月の満ち欠けにより規則的に変化するとしています。
病気治療や長寿によい鍼灸術は、夜毎に変化する月の中の兎と蝦蟇に合わせて針を刺すツボを調整しなければならない。

(ちなみに古代中国では、月に兎と蝦蟇(ヒキガエル)がいると言われていたようです。
兎は薬草をついていて、蝦蟇は仙女が姿を変えたものだそう.…)


もう一つ以下の絵図は、六十干支(ろくじっかんし)という昔の中国暦を人体に当てはめたものです。



そして故宮博物院のホームページの『黄帝蝦蟇経』の解説の続きには.…

また五臓の治療も四時と五行が忌避する箇所に合わせなければならない。

鍼灸禁忌を解説した現存する比較的早期の専門書。


なんと、月の満ち欠けや、一年の暦に合わせて施術をしてはいけないツボが書かれていたのです!


言葉がわからないとは恐ろしいですね〜〜


この専門書の内容が現代の鍼灸に伝えられているかはわかりません。

薬膳を勉強して、東洋医学を取り入れた若石リフレクソロジーの施術者の私にとって、一番の注目すべき点は「人と自然は一体である」という東洋医学の根底となる『整体観念』の理論が古代から根付いていたこと。
しかもわかりやすい絵図で記してあるところが興味深いです。

台湾の国立故宮博物院で思いがけず出会った『黄帝蝦蟇経』という古典籍。

自分なりではありますが、いろいろ調べるきっかけとなりました。