スイッチを見つめる妻・・・・
だが、妻の手は一向に動く気配がない。
数分の沈黙の後、妻は突然振り帰り、こう言った。
「これ、あんたがやったんでしょ」
私にとっては予想外の言葉であった。
確かにサプライズという言葉を出せば、
そう疑うのも無理はない。
「違うって、大体こんなもん付ける暇なんてなかったろ」
「シールかなんかで付いてんじゃないの?」
「ほんとに違うって!」
非常にまずい。
このままではスイッチを押させるどころか、
犯人扱いされてしまう。
私はなんとかこの状況を打破するべく、
必死に思考を巡らせていた。
ピンポーン。
その時であった。
玄関から呼び鈴がなり響いたのだ。
私は呼び止める妻の言葉を無視し、リビングにある、
インターホンへと急いだ。
少しでも考える時間がほしい、たとえこの訪問者が
セールスマンだとしても、私は快く応対するつもりでいた。
しかし、訪問者はそうでなかった。
「こんにちはー、中田不動産の高橋といいますが」
インターホンからは聞きなれた声が聞こえてくる。
私達がこの部屋を借りるにあたって、担当をしてくれた不動産の社員であった
だが訪問は明日のはず・・・・
続く