今回は、初めてのカチン州への訪問ということで、”観光”で入りました。ヤンゴンからマンダレー経由のプロペラ機で、カチン州の州都のミッチーナーに向かいました(2時間半ほどのフライトですが片道運賃は、外国人は200米ドルと決して安くはありません)。ミッチーナー空港の入管では、今回の目的、僕の職業、宿泊場所など細かく聞かれましたが、カタコトのミャンマー語で押し通し無事通過しました。
その日は、昨年まで福岡市の西南大学大学院 神学科に留学していたカチン出身のル サンさんの紹介で、いとこが経営するWun Tawp Motel(ここは空港からも近く、安くて綺麗でお勧めです!)に泊まり、翌日ミニバスで、ゲストハウスまで迎えに来る約束時間を2時間ほど遅れて目的地モーガウンに向かいました。
モーガウンへは、ミッチーナーから南に車で2時間ほどかかりましたが、 途中の道路はタイヤがいつパンクしてもおかしくないような悪路でした。実際、パンクで立ち往生する車も見かけました。
夕暮れ前にモーガウンに着くと、今回僕たちを受け入れてくれるヌーヌーさんと彼女の父親でモーガウンYMCA責任者ノージャさんが迎えてくれました。
ヌーヌーさんは、熊本YMCAの招きで熊本に今年5月まで、1年2ヶ月ほどホームステイをしていたそうですが、わずか1年ほどとは思えないほど流暢な日本語を話しています。明るいチャーミングな、でも芯のしっかりした女性です。彼女は、孤児たちのための教育施設をモーガウンに立ち上げたそうで、それを熊本の皆さんが支援されているとのことです。旧日本軍の足跡など近くを車で案内してもらったあと、夕食を取りながら、本当の訪問目的であるこどもたちへの歯みがき指導の打ち合わせをしました。
この町は、パッカンなどの翡翠鉱山で働く労働者が集まって出来た街とのことで、かつては麻薬常習者が多かったそうです。いまでも一部では麻薬が使われており、そのため、異性間の性的感染もですが、注射によるAIDS感染、そしてこどもへの垂直感染も多いそうです。
ヌーヌーさんたちは、そのようなこども、特に孤児への教育に力を入れているとのことです。
宿に戻る頃には町のほとんどの店は閉まり、あたりはすっかり暗く静まりかえっていました、ふと時計をみると、まだ午後8時前でした。
・・・・・・・続く