タイで今、大きな問題になっているコミュニティ土地権(โฉนดชุมชน)の廃止問題。
私はこの記事を読みながら、単なる制度変更ではなく、「弱い立場の人々の居場所と尊厳」が問われているのだと感じた。
土地を持たない農民、都市の貧困層、少数民族、長年その土地で暮らしてきた人々。
そうした人たちにとってコミュニティ土地権は、ただの紙切れではない。
それは、ここで生きていい、追い出されない、共同体として生きられる
という、命綱でもある。
しかしタイ政府は、制度が古い、他制度と重複しているとして、この仕組みを廃止しようとしている。
これに対し、P-Move(ピームーブ)という民衆ネットワークが、全国18県とバンコクで一斉に抗議行動を行った。
彼らはこれは単なる制度廃止ではない。貧しい人々の希望を壊す行為だと訴えている。
私は日本に住みながらも、東南アジアの現実に触れる中で感じる。
経済成長の裏で、一番弱い人たちが押し出されていく現実を。
観光地の華やかさの裏にも、土地問題、貧困、借金、家族問題、教育格差など、さまざまな苦しみがある。
だからこそ、こうした民衆の声は軽く扱われてはいけないと思う。
本当に大切なのは、誰が多く持つかではなく、誰もが安心して生きられる社会かどうかではないだろうか。


