新しい世界 | ASIAN KUNG-FU GENERATIONの世界観

新しい世界



新しい世界


大声で叫べばロックンロールなんだろう?

そんなクソみたいな話ならもう沢山だよ

それが何なのかなんてどうだって良いから

目の前の景色を全部塗り替えるのさ


退屈な夜はAのコードを

三角形で掻きむしれば

指先

開放二弦の刹那と想像力で世界が変わる


変わりない日々の

逃げ入るその地下室の片隅から

さぁ始めよう

胸躍るような新しい世界


批評的なスタンスやアンチテーゼだとか

能書きに満たされた世界にはウンザリだよ

自分の立ち位置なんてなんて何処だって良いから

目の前の景色を全部塗り替えるのさ


憂鬱な君はEのコードを

流線型で弾き千切れば(手で切り離す)

踏み込め 電源

増幅の回路と想像力で世界が変わる


何もない君が

逃げ入るその自意識の片隅から

さぁ飛び出そう

胸躍るような新しい世界


世界!

世界!

世界!



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大声で叫べば~塗り替えるのさ

この部分はかなり考えさせられました。

いくつか思いついたので・・・

まずそのまんまの意味で。

ライブに行ったり、ライブマナーがどーだとか、いろんなことを気にする人が多すぎるなぁとよく思っていました。

そんな時この、


大声で叫べばロックンロールなんだろう?

そんなクソみたいな話ならもう沢山だよ


という歌詞を聴いて、それだ!!とすごく共感しました。

音楽を楽しんでいるんだか、なんなんだか?

「音楽」が好きなの?

「邦楽」「洋楽」「ピップホップ」「ポップ」「パンク」「レゲエ」「インディーズ」・・・・・

それはそんなにこだわらなきゃいけないことなの?

誰かを馬鹿にしてみたり、流行物は聴かないのがかっこいいと思ってみたり。

「好き」らそれでよくないですか?

そこに何かが必要ですか?

ルールとか人に迷惑かけなくて、自分で責任の取れる範囲なら何でもいいと思うんです。


私がいつも思っていたことです。



きっと後藤さんが伝えたい(言いたい)のは、

「ロック」って何?

ってことだと思う。

以前、後藤さんが


音楽的であればそれがロックか?と言ったらそうでは無い気がする。

ロックは社会性や時代性を過剰に帯びたものはダサイとかうそくさいとか、思われることもあるだろうけど、ロックと言う音楽はそこにかかわらなきゃ意味がないと思う。

いつかアジカンが「ロック」と呼ばれなくなったとしても、それは音楽には変わりないからそれでいい。


といっていました。


後藤さんは「ロックは単なるジャンルじゃない」と言っています。

ロックはたぶん心です。行動力とかアクティブとか進めとか。

上手くいえないけど、そういう原動力のようなものだと思います。



それが何なのかなんてどうだっていいから目の前の景色を全部塗り替えるのさ!!


ようは、自分次第で世界は変わるってことだと思います。



退屈な~世界は変わる

音楽を好きな人に音楽を始めてほしい。という気持ちだとおもう。

Aのコード。コレは知ってる人がほとんどだと思うけど、ギター「A」というコードのことです。

三角形=ピックで掻きむしる

2弦を開放した瞬間・・・その想像力(音楽を想像する)で自分の退屈な気持ちとかを変えることができるでしょ?


追記~

Aのコードの2弦を開放するとAadd9というコードに変わります。

同じようなことでもひとつの弦を変えただけで、ほんの少しの変化で違う音が鳴る。

2弦の開放、その想像力で世界(音)が変わる。



変わりない~新しい世界

ここは何も説明とか要らないですよね。

もう感じるままですよ。



批評的な~塗り替えるのさ

批評的・・・良い悪いを判断すること

スタンス・・・立場

アンチテーゼ・・・ある理論・主張を否定するために提出される反対の理論・主張。
能書き・・・ 自分のすぐれた点などを述べたてること。


もういいってくらい、あっちやこっちで好き勝手な事言ってますからね。

これはどうだとか、これはイマイチだとか。インターネットなんかでなんでも判断したがる世の中ですから、

でも本当はそんなことには意味なんてないですよね。

自分の立ち位置を守ることなんてどうだっていいから、そんなの関係なく自分の世界を塗り替えよう。



憂鬱な君は~世界が変わる

Eのコード。これもギターのコードのこと。

流線型・・・流れの中に置かれたとき、周りに渦を発生せず、流れから受ける抵抗が最も小さくなる曲線で構成される形。一般に細長くて先端が丸く、後端がとがる。

ギターを弾いているときに自然となる一番弾きやすい形です。

踏み込め。たぶんエフェクターかな?と思いました。

増幅(触れ幅を大きくする)の回路(電気の道筋)。アンプのボリュームを上げている様子かな?

そんな音楽に触れている、想像しながら弾いてみる。世界が(心が)変わってくるよ。




何もない君の~新しい世界

自意識・・・周囲と区別された自分についての意識

逃げ入る自意識。自分を守るために引きこもった状態。


飛び出そう胸躍るような新しい世界

さあ、行こう!!

その先はうきうきするような世界だよ。




世界!自分の中の世界(自意識の中)

世界!自分と5mの現実味の或る世界(君繋ぎファイブエム、5mの現実感)

世界!広い世界。




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アジカンがこのアルバムのタイトルを「ワールドワールドワールド」にしたのは「世界世界世界」だと字面が悪いかららしいんですけど、以前ラジオで


「ワールドワールドワールド」から始まって「世界世界世界」で終わる。

このアルバムを通してアジカンなりにワールドから世界に変えて発信する(うろ覚え)みたいな事を言っていました。


そしてこのアルバムは前作ファンクラブがE終わっていて続くように、Eコードで始まって最後はまたEコードで終わる。最後のEのコードをジャーンと鳴らすために、そこへ向かってこのアルバムは進んでいきます。

と聞きました。

ワールドワールドワールドの最後を飾る、新しい世界はまさにこのアルバムのための曲なんです。


私はこの曲もほんっと大好きで、聴くたびに涙が滲んできます。

心ふるえるような感覚です。


「ワールドワールドワールド」衝撃的なアルバムでした。

ありがとうございます。