<日経MJより>

重油高でハウス栽培で温度を高めるための燃料コストが上昇しているのを受け、新しいフルーツの生産に乗り出す例が相次いでいる。
珍しい果物を生産することで消費を喚起し、新たな特産品に育てるのが狙いだ。

宮崎県は6月末、県産ライチを初めて県内で出荷した。同県の果物専門店では500gあたり4500~5000円だった。

ライチは寒さに強く、ハウス栽培にかかる暖房費が抑えられる特徴がある。
宮崎県はマンゴーに続く特産品候補を中国やタイで探していた。耐寒性に加え、マンゴーに栽培方法が似ていることで選ばれたのがライチだ。
インドナツメがもう一つの候補で、数年以内に出荷する予定という。

千葉県南房総市では「ドラゴンフルーツ」の栽培が増えている。
8年ほど前から栽培する同市の農園が苗を分け与えるなどして、昨年は南房総市全体で栽培農家が10ヶ所と7つ増えた。
暖房を使わず栽培が可能なため、燃料高に悩む花やメロンの農家が栽培を始める例が多い。珍しさから観光客に人気という。

丸浜柑橘農業協同組合連合会(浜松市)も温室みかんからブルーベリーへの転作を進めている。
栽培が始まった7年前に5人だった生産者は現在9人に増えている。今年から始めた生食用のギフト商品も好評で「来年は販売額の増加が見込めそう」(同連合会)という。
<日経MJより>

九州地盤のドラッグストアチェーン、コスモス薬品の急成長が止まらない。
直近5年間で売上高は2.2倍に拡大。同業大手がM&Aで規模を拡大したのとは対照的に、地道な出店で他社を上回る成長を遂げてきた。

「兵庫・大阪・京都だけでも500店は十分出せる」13年5月期の決算発表で柴田太取締役は店舗拡大に自信をのぞかせた。

首都圏と比べて関西エリアには人口規模の割にドラッグストアの有力チェーンが少く、出店余地が多く残されている。

コスモスの自信の背景には小売の激戦地、九州で勝ち抜いてきた実績がある。
販売価格を下げても収益力を維持できるように販売管理費と仕入れ値を徹底的に抑えるという小売業の基本を忠実に守り高い成長率を維持してきた。

さらに同社が九州最大の小売へ成長した出店手法は10万人商圏に10店という「高密度ドミナント戦略」
郊外型の1800平方メートルの店舗を標準タイプと位置づけて品揃えや店舗オペレーションも統一。店舗密度を高めることで物流コストやチラシ費用を複数店舗で吸収する。

潤沢な手元資金をテコに出店エリアを広げてきて業界3位が見えてきた今も、同社はM&Aには距離を置く。
柴田取締役は「買いたい会社があるかと言われれば見当たらない」と言い切る。

ドラッグストア業界を見渡すと3位グループにはコスモスのほかスギホールディングス、ウエルシアホールディングス、ココカラファイン、ツルハホールディングスの5社が200億という僅差の中でひしめく。
食品に強みを持ち郊外型店舗を得意とする異色チェーンのコスモス薬品の躍進が引き金となって、同業界の再編につながる可能性もある。
<日経新聞より>

昨秋以降の円高修正は輸出企業の収益にプラスに働いたが、気になるのは今春以降のドル・円相場の乱高下が目立つ点だ。
為替相場があまりめまぐるしいと企業経営はやりにくくなる。

円高修正の理由としてはアベノミクスという円サイドの要素が大きかったが、乱高下しやすくなっている裏側にはドル側の要員もある。
ここ数年円と同様にリスクオフ通貨(市場参加者がリスク回避的になると買われる通貨)だったドルが変質しつつある点だ。

ドルも円もリスクオフ通貨だったのは、日米とも金利が低く、低金利で借りたドルや円で高金利の通貨を買うキャリー取引が起きやすかったからだ。
株高になると、この取引が増えてドルも円も売られる。株安の時はそれを手じまう動きでドルも円も買われる。
このように両通貨間の相場に方向感のない乱高下は起きにくかった。

状況は変わりつつある。米量的緩和策のペースダウン観測などをうけて同国の金利が徐々に上がりドルのリスクオフ通貨としての性格が弱まってきたからだ。
実際、棚橋JPモルガンチェース銀行シーフFXストラテジストが調べたところ、ドルと円が逆方向の動きをしやすくなった。

今後ドルが本格的に変質するなら、対円相場の上下の振れ幅が広がる可能性がある。