COVID-19づくめの2020年も、半年が過ぎました。

 

日本ではロックダウンが解除された後も、新規感染者数も2桁台で落ち着いている感じで、とりあえず安心しています。これも皆さんの頑張りのおかげですね!グッド!

 

こちらのカナダでは、4月下旬から5月の初めのピーク時で1日2000人ぐらいで、5月3日には2700人以上の新規感染者数が報告されました。6月9日現在ではだいぶ減ってきていますが、それでもまだ1日500人以上の感染が報告されます

 

航空業界へのダメージは深刻で、自分もそろそろ一時解雇の通知が来てしまうのではないかと心配しながら過ごしています(汗

 

 

そんな中、6月のスケジュールを見てみると... 6月の第2週にはバケーションが迫っていました!

 

「なんでこんな時期に休暇なんて取んの!?」

 

なんて言われるかもしれませんが、これには航空業界のちょっとブラックな部分が関わってきます。

 

 

実は多くの航空会社は、フライトクルーの有給休暇は前の年のうちに決めさせます

どういうことかというと、パイロットとフライトアテンダントは年に一度、盛大な有給休暇取り合い大会(仮)に参加させられ、次の年の休暇をいつ取りたいか「Bid(入札)」しなくてはいけません

 

名前を大げさに書きましたが簡単に書くと、次の年の休暇を時期を、他のクルーと取り合うのです!

 

ここでも重要になってくるのがSeniority/セニオリティー、つまり年功です!

 

 

自分の会社では毎年2~3月に、その年の5月から翌年4月までの休暇の時期を決めるBidを行います。そしてBidは3巡ほどに分けられていて、どの回も年功順で先輩のクルーが最初に休暇の時期を選べます

 

1巡目で先輩のクルー達によって、北米では特に大切なクリスマス、そして夏休みの時期はすべて取られ、後輩のクルーはそれでもちょっといい時期な12月中旬、そして夏休み前後を取ることが多いです。

 

2・3巡目も先輩のクルーによって、他のいい時期を取りつくされた後輩クルー達は、逆に旅行客で忙しくなる春休みぐらいや、特にイベントがない2・3月や秋の休暇を取ることになります。

この業界の人は、旅行する時は必ずと言っていいほど格安なスタンバイチケット、つまり空席待ちのチケットで旅をするので、春休みなど空席が少ない時期はかなりストレスが溜まる旅行になってしまいます。

 

自分も貴重な1巡目のBidを使ってゲットした6月の休暇を利用し、どっぷり旅行するはずだったのですが... 渡航規制でどこも行けず!

 

しかも勤務以外で海外に出て帰ってくると、2週間自己隔離しなければいけないので、休暇後の勤務に支障が出てしまいます。

 

この6月の休暇をBidしたのが今年の2月... まさかここまでウィルスが広まるとは思ってもいませんでした

 

ということで、今年のメイン休暇はどこも行かず過ごすことになりそうです!

 

残りの休暇は来年の1月と3月なので、それまでに渡航規制がどこまで緩和されているか、そしてその頃までこの会社で働いているかは分からないので(汗)、まだ予定も立てていません。

 

ちなみに決まっていた休暇を取らず、その分の給料を上乗せできる「買戻し制度」もあるのですが、それも会社から提供されず。休暇の時期をずらせるか聞いてみても無理っぽいとのこと。

 

みんな同じ状況で、おとなしく家の手入れなどで時間をつぶしているようなので、自分もいさぎよくこの休暇を受け入れようと思います。

 

ちなみにこの1年も前から休暇の時期を決めなくてはいけないのってどうなんでしょう!? 

 

しかも月ごとのスケジュールは、前の月の終わりにならないと決まらず予定も立てにくい!

 

そこのところの、毎年の休暇と月ごとの差を揶揄する人もたくさんいます。

 

自分も昔は「これってブラックなんじゃ...」と疑問を抱いていましたが、今では仕方ないと受け入れることにしています...

 

ちなみに他の業界の友人によると、休みの長さと時期にもよりますが有給休暇の申請は数か月から数週間前でもOKらしい... 

 

皆さんの場合はどうですか??気になるのでコメント欄で教えてください!