グリーン・オリンピックの現実、北京五輪施設の環境対応はまちまち http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080714-00000304-reu-int
7月14日14時44分配信ロイター拡大写真7月12日、グリーン・オリンピックをうたう北京五輪だが、主要会場の環境対応はまちまちな現状。写真は国家水泳センター。3月撮影(2008年 ロイター/China Daily)[北京 12日 ロイター] 「グリーン・オリンピック」をうたう北京五輪だが、専門家によると、主要会場が実際にそのテーマに即しているかどうかについてはまちまちな現状だ。エネルギー効率の良い建物としての基準を確立するような例がある一方、環境の持続可能性という公約を破る形となっているものもある。結局のところ、大部分は開発業者に任される部分が大きい。国際オリンピック委員会(IOC)は強制的なガイドラインをほとんど設けておらず、そのことは、IOCに一貫性のある基準を課す力がほとんどないことを意味している。国連環境計画(UNEP)のスポーツ・環境プログラム責任者であるセオドア・オーベン氏は「意図は常に前向きでも、クリアしなければならない強制条件をある程度与えなければ、彼らに手っ取り早い方法を許すことになる」と。「建物や施設の多くは受託業者によって開発されている。条件が強制的でなければ、受託業者は好きなだけ、もしくはそれ以上をすることもできるし、経費を節約したければ近道を取ることもあり得る」と語った。鉄鋼を織り合わせた格子状のデザインで「鳥の巣」の愛称を持つ北京国家体育場や、隣に立つ「ウォーターキューブ」こと国家水泳センターは、建築構造上世界でも特に大胆な建造物とみなされているが、果たして最も環境に優しい建造物と呼ぶこともできるのだろうか。。鉄鋼の巣。環境に配慮した建築物に関するコンサルティングを行うエコテック・インターナショナルのロバート・ワトソン最高経営責任者(CEO)は、鳥の巣について「象徴的な建造物だが、環境に優しい建物ではない」と語る。鳥の巣は、下水処理システムを備えた水を流さないトイレや、130キロワットの発電能力がある屋上の太陽光発電システム、年間5万8000立方メートルの雨水を集める設備がある。しかしワトソン氏によれば、4万2000トンの鉄鋼を使った建物そのものが問題。同氏は「通常のスタジアムの10倍の素材を使っているという事実が、どんな環境配慮も相殺してしまう。建物の90%はただ建物を支えているだけ」と指摘している。専門家に言わせると、ウォーターキューブの方が上出来という。1億4300万ドル(約152億円)をかけた同会場の巨大な泡のような遊び心ある外観は、耐久性に優れたETFE樹脂を使用、自然光が建物内部に届き、ガラスに比べ断熱効果も高い。ウォーターキューブの設計に参加したエンジニアリング会社ArupのHaico Schepers氏は「超軽量のため結果的に建物の構造上の負荷を大幅に減らすことができた」という。同素材が透過する日光は、プールの加熱にも利用され、同施設のエネルギー消費を30%削減する。同氏は、ウォーターキューブ成功の一因は、環境対策面が後からの付け足しではなく、設計から組み込まれていたことだと指摘。「持続可能性についてありがちなのは、もし後から付け足しでやれば、コストがかさむリスクが大きいという現状だ」と語った。。誇示はない。環境悪化が拡大する中国では、国民の不満をかわしたい首脳部にとって環境の持続可能性が大きな課題となっている。温家宝首相も、五輪会場のエネルギー効率改善を奨励。昨年には「五輪の開催においてはいかなる浪費や誇示も話題に上がらない。われわれは五輪会場の建設で一滴の水も1単位の電力も節約すべきだ」とのを地元メディアが報じている。一方、北京五輪組織委員会(BOCOG)は、選手村の環境対策を強調している。1万6000人超が利用する選手村では温水に太陽光を利用し、雨水を回収するシステムや、リサイクルされた水の利用で冷暖房にかかる電力を40%削減する。ただ専門家によると、これまでには成功とは言えない例や失敗をぎりぎりで回避した例もあった。UNEPのオーベン氏によると、中国人選手がトレーニングを行う建物の1つには調達源が認証されていない木材が使われており、保護林から伐採されたものである可能性もある。BOCOGが受託業者に対し規制力をほとんど持たないことが原因という。バスケットボール会場の当初設計では、両サイドに巨大な発光ダイオード(LED)スクリーンの設置が盛り込まれていた。ワトソン氏によると、その計画では1つのプロジェクトだけで中国の数千世帯分に相当するエネルギーを消費することになっていた。ただ、こうした問題点はあるものの、環境問題の専門家らは、うまくいけば成長著しい中国が将来に何ができるかの「ひな形」を示すことになるとの期待感もある。ワトソン氏は「五輪各施設に見られる革新や失敗を指摘できる力は、今後にも何らかの影響力を及ぼすはず」と語った。(ロイター日本語ニュース 原文:Lindsay Beck、翻訳:長江 知加代)最終更新:7月14日14時44分ソーシャルへ投稿 0件:(ソーシャルとは)
[引用元:Yahoo[ロイター]] yahoo!Japan