心地よさ | Asuka's Diary
「ピアノを弾くとは心地よいこと。もし心地よくなかったら、それは間違っていると思いなさい!」
メルジャーノフ教授が最初のレッスンで仰った言葉でした。
しかし最初は、重量奏法を教わり、傍から「身体全体の重みを使うんだ!」と言われると、心地よいどころではありません。力を抜く前に力を使う練習をしなければならないのです。にもかかわらず、”重量奏法とは最終的に心地よくなければ間違っている”というのですから、なんと長い道のりなことか!

心地よいということは、究極的には身体の中がストーンと抜けているということでしょう。
私がそのバロメーターにしているのは、足の裏の感覚です。身体の中が抜けていていい音が出ているときというのは、ペダルから楽器の振動が伝わってくるのです。とても感動的な感覚で、病み付きになります!


これは、ピアニストの原田氏がblogに書いていらっしゃることです。
非常に共感致します!

この記事を受けて、オーボエの古部氏のコメントは、
同じ吹く楽器の奏者として、
さらにさらに共感が持てます!

「もし心地よくなければ、その奏法は間違っている」

我々も全く同じです。
腹式呼吸で足裏から吸って身体一杯にエアとエネルギーが満ちる感覚、それが息吹として伸びやかに出ていきホールを満たす感覚、リードを暖かく柔らかく包み込む唇の感覚、口腔の広がり、楽器のバランスと重み、それらを支える腕-肩-肩甲骨-背中-腰-脚の繋がり、キーと触れあう指先の感覚、震動が身体を満たし足裏を伝わって床からホールへ。などなど、書き上げたらキリがありませんが、それら全ての身体意識やイメージがある種の快感を伴っているべきです。

ここで原田さんも仰っておられるように、それには永い時間をかけた筋肉の成長と脱力の鍛錬が必要です。


              

連日、リハーサルで、
長時間コントラバスを吹いていると、
身体が筒になったような感じになります。
先日、リハーサルの後にレッスンをしていて、
アルトリコーダーを吹いていたら、
 「あれ?いつもと全然身体が違う!音も違う!」
と感じました。
初めての感覚です。

明日の本番も気持ちよく吹けるように心がけて。
そして、その心地よさが会場の皆さまにも伝わりますように音譜