後屈では、鼠蹊部の奥を伸ばす。

 

ここ半年における私のテーマの1つである。

 

 

 

プライマリーだけ練習する場合は、シリーズ中には深い後屈は現れない。

 

最後のところで、ウルドゥヴァ・ダヌラ・アサナ、ドロップバックとカムアップ、キャッチングの3種類を行うことになる。

 

突然、深い後屈が出てくるように感じるかもしれないが、毎回のアップドッグを丁寧にやっておけば大丈夫だ。

 

 

 

アップドッグは最も基本的な動作の1つであり、頻繁に登場するが、極めて重要なヴィンヤサである。

 

「やることになっているから、とりあえずやっておく」という態度ではなく、毎回のアップドッグをじっくりと楽しむ。

 

鼠蹊部の奥の感覚を中心に、体の前側全体が伸びているように感じられたら、適切にアップドッグをできていると考えてよいだろう。

 

私の場合は、腰を曲げるというよりも、シャラバ・アサナに近いイメージで体を縦に伸ばすようにしている。

 

 

 

アップドッグをうまくできているときは、ドロップバックで降りていくときと同じような感覚が得られる。

 

体の前側の筋肉を伸ばして、それを使って「体を吊り下げている」ような感覚があるとき、ドロップバックは適切にできているだろう。この感覚を持って後ろに降りていけば、腰が痛くなることはない。

 

浅い後屈であるアップドッグと、深い後屈であるドロップバックの感覚が似ているというのは、意外な発見だった。

 

しかし、おそらく使っているパーツは同じなのだろう。かかる負荷の大きさが異なるだけで、ほとんど同じことをやっているように思える。

 

 

 

毎回のアップドッグを丁寧に行う。

 

鼠蹊部の奥の伸びを味わう。そこから伸びを全身に広げていく。

 

私は鼠蹊部にも左右差があり、右のほうが左よりも伸びやすい。アップドッグをするときは、このような左右差を眺めたり、左のほうに意識をフォーカスしたり、あえて右を伸ばしたりしている。

 

 

 

鼠蹊部の奥からスタートして、体の前側の全体を伸ばす。腰が詰まったような感覚なしに、全身が伸びる感覚が出てきたら、よい状態でアップドッグができていると言えるだろう。

 

このようなアップドッグを何度もできるようになれば、最後の後屈も怖くない。

 

ウルドゥヴァ・ダヌラ・アサナ3回だけで、ドロップバックやキャッチングも十分にできるだろう。

 

基本のヴィンヤサであるアップドッグを味わえば、その先にある後屈系のアサナが大きく変化する。