7つの質問に答えるシリーズです。
昨日に続いてホリスティック歯科医の大橋康之先生(smile72.com)をゲストに迎えて「歯の噛み合わせ」についてお話をうかがっています。
今日はその第二弾です。
昨日は質問4、「歯を削らずにかみ合わせは調整できるのか?」についてお話を伺いました。今日はその続きを
質問5、「そのかみ合わせの調整は環椎・軸椎からの調整で可能なのか?」もからめてお答えして行きたいと思います。
とーます: 先生昨日はありがとうございました。昨日の記事はかなり反響があり、多くの方が興味をお持ちのトピックであることがわかりました。今日は「噛み合わせの調整は具体的にどうすればよいのか?」についてお話を聞かせてください。
大橋: うん、昨日の実験で分かったように体のあちこちを意図的に捻ったり歪ませたりすると歯のかみ合わせが変化するということがわかっただろう。今日は最初に追加の実験をしてみよう。準備するものは割りばしと鏡だ。では鏡の前にたってごらん。肩幅より若干狭くまっすぐたってくれたまえ。顔は鏡に対して正面を向いていることを確認する。次に割りばしを左の一番奥の歯だけで軽く噛んですぐに目をつぶるんだ。そしてゆっくり10数える。できるだけ体の力は抜くようにする。そして目をあける。どうだい?
とーます: あれ~!正面を向いていたはすが少し左に顔が向いていて、右に顔の縦軸が傾いている。
大橋: そうだろ、逆で噛めば逆の反応が出るはずだ。これからも理解できるように噛み合わせからも体に変化をもたらすことができるということが分かる。ボディーワーカーやアスリートのように体の微細な変化に敏感な人は割り箸がなくてもそれはわかるはずだ。直立して目を閉じる。そして下あごを一ミリだけ右に動かしてみる。すると頸椎や後頭骨や右側の仙腸関節や仙骨にねじられる力や引っ張られる力が伝わってくることがわかるだろう。このように噛み合わせや下顎の位置が体に影響を与える経路もあれば、体の変化から噛み合わせや下あごの位置に影響を与える経路もあるということなんだ。ざっくり言って下向性と上向性と言ったりするんだよ。
とーます: う~ん複雑ですね。でも環椎軸椎(頸椎一番・二番)もその中の一部ではあるがすべてではないということは理解できました。
大橋: うん、その通り! 下あごの運動を側面からみるとまるで環椎と軸椎の関節を中心に円運動しているように見えるので環椎・軸椎は噛み合わせや下顎運動の要であるという考え方は大昔からある。それは一理あるように思えるかもしれないが本当はそんなに単純では無いのだよ。むろん環椎・軸椎をいじれば何らかの変化が起きるというのは間違いではない。だがそれはやるべきことの一部で全部ではない、しかもケースバイケースでやるべきケースと必要のないケースもあるということなんだ。
とーます: はい、理解できます。
大橋: そこでまで理解できたら自ずとやるべきことがわかるよね。まずは歯のかみ合わせの調整が必要であるか否かを判定するところから始める。何がなんでも噛み合わせという考え方には偏りがあるというところは理解できるよね。たとえクライアントが「噛み合わせが気になる」と言っているからといって噛み合わせを調整すべきとは限らないんだよ。それは体の歪んだ感覚や違和感でも同じ。「体が歪んだ感じがする」という訴えのある人に、「じゃあ体の歪みを調整する施術をしましょう!」というのはもしかしたら早合点かもしれないんだよ。
とーます: え~っ!そこからですか!!体の歪みが気になる人に歪みをとる施術をしてはいけないのですか?そっ、それはどういうことでしょう?
大橋: まずは「歪んでいる!」と訴える理由なり動機を探ることが先決なのだよ。それは「噛み合わせが気になる!」という人に対しても同じだよ。「体が歪んでいる!」とか「噛み合わせがおかしい!」とかいう感覚が本質ではないことも多い!ということなんだ。例えばアレルギーや毒素の蓄積などが本当の問題で体が歪んでいるとか、噛み合わせがおかしいと感じている人も多い。例えば、Aさんの噛み合わせの違和感は小麦アレルギーが原因だった。その人には小麦アレルギー対策をした。そうしたらすぐに噛み合わせの違和感がなくなった。歯の調整は一切必要なかった。Bさんの足首痛の原因は水銀中毒だった。病院では手術を勧められていたほどだったがBさんの歯から水銀アマルガムを「安全アマルガム除去メソッド」( http://smile72.com/amalgam.html )で取り去ってデトックスをしたら痛みはきれいさっぱり無くなった、関節や筋肉・筋膜などの調整、ましてや手術などは一切必要なかった、、、 とかね。
とーます: そうですね、表面ばかり見ていると見誤りますね。でも手術が回避できたというのは大きかったですね。つくづく、ホリスティックで多角的な視点は無くてはならないものですね。
大橋: うん。当然だ。もちろんトラウマやストレス、電磁波やガルバニー電流からも体の歪みや噛み合わせの問題は出てくる。例えばCさん。顎関節の痛みや噛み合わせの違和感、首や肩のこりを訴えていた。彼女の問題は虐待のトラウマだった。そのトラウマを解消させるセラピーをしたら顎の痛みや噛み合わせの違和感がなくなった。
Dさんの五十肩は口の中の金属の詰め物間に流れる電流(ガルバニー電流)が原因だった。Dさんの口の中から金属を取り除いたら肩が自由に動くようになった。Dさんには五十肩のエクササイズや整形外科的処置や理学療法や徒手療法は一切必要なかった、、、、 とかいろいろあるんだよ。
とーます: はい、そうですね。 では本当に噛み合わせの調整が必要なときは具体的にはどのような手順になりますか?
大橋: そう!そうだね。今日はその話をするはずだったよね。でも今日はもうすでに読者さんがおなか一杯でしょう。かくいう私は朝からの対談でまだ朝食も食べてないのでおなかが減った。おや、もうランチの時間だね、ということで続きは明日以降ということにしよう。